- 10月3日(土)
- 「教えて!Nory」解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
タケさん、毎週通勤かゴルフ場に行く車の中で楽しみに聴かせて頂いております。
『侍』見ましたよ、当たり前ですがめっちゃ上手いですね!
ルールについて質問があります。
先日の女子トーナメント、資生堂・JALレディスオープンの最終日でのプレーで、
トップスタートの堀琴音選手がスタート1番ホールでダボになりました。
スリーオンしてパーパットを外し、返しの短いボギーパットも外し20cmくらいのダボパットを打ちました。
その時、本人から見てカップの向こう側にあったボールをパターでかき寄せたように見えました。
この場合は同組プレーヤーから申告がなければ問題ないのでしょうか?
以前、月例で同様なプレーをしてペナルティーくらったのでちょっと気になりましたので。
これからも楽しい切れた番組を期待してますので頑張ってください。
【解説】
ご質問者様、ご質問有難うございます。
映像を確認しましたところ、堀選手のタップインパットはかき寄せてはおらず、正しくストロークしていました。
ストロークを行う場合、
プレーヤーはクラブと球の間に一瞬の接触があるようにクラブヘッドで正しく球を打たなければいけません。
堀選手のこのパットもクラブと球の間に一瞬の接触があり、ストロークしていました。
かき寄せとは、そのような一瞬の接触ではなく、クラブヘッドで球を自分の方へコロコロと寄せることを指します。
もしこのような方法で球を動かしますと、規則10.1aの違反により2罰打が課され、そのストロークはカウントされます。
参考にして頂ければ幸いです。
- 10月10日(土)
- The Open解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
今年で154回目となる世界最古の大会は、7月にイギリス北西部に位置するRoyal Birkdale Golf Clubで開催されました。
世界中から選手が集うこのメジャートーナメントは、レフェリーも等しくワールドワイドに招集され、
25名のR&Aルールズスタッフやレフェリーに加えて、38名のレフェリーがPGA TourやDP Tourなどのプロゴルフツアーや
国内を統括するゴルフ団体から招待されました。
The Openは予選ラウンドから各組に1人ずつレフェリーが随行する唯一の大会であるため、
これだけ多くのレフェリーがいるのですが、それでも予選ラウンドは52組で人数が足りず、各日6人のレフェリーは
1日2ラウンドを担当し、その場合は11時間コースを歩くことになります。
参加選手は156名で、1番ホールからのワンウェイ、スリーサムスタートが伝統となっています。
そのため、予選ラウンドのスタート時間は、第1組の朝6時35分から最終52組の16時21分までと長く、
最終組のホールアウト時間は21時50分でした。
これも7月のイギリスでは22時まで明るくプレーができるからなのですが、一部の大会関係者は
連日早朝から夜中近くまでコースにおり、非常に長い一週間となります。
スリーサムの予選ラウンドのプレーのペースは4時間41分で組んでいますが、
1ラウンド目は好天にも関わらず、5時間半を要しました。
それもそのはず、この日のルーリングは106件にも及び、4日間で計305件ありました。
伝統を継承するための随行レフェリーと思いきや、実際にこれだけのルーリングがあれば、
各組に1人ずついないとその日のうちに全組ホールアウトは難しいと感じました。
何故、これだけ多くのルーリングがあるかと言いますと、コースのあちこちに臨時とは思えないほどの
巨大な建造物が設営されているからです。
例えば、15番グリーンの後ろにはDunes Houseという3階建てマンションのようなパビリオンがあり、
大勢の人がベランダから観戦を楽しんでいました。
このような巨大パビリオンだけでもコース内に5つあり、ギャラリープラザは遊園地のような賑わいでした。
またギャラリースタンドは大小併せて22個あり、至る所に売店やトイレがあるので、30万人の来場者に対応できます。
そして一番驚いたのは、選手や関係者のみが通れる空中通路で、練習場から1番ティーまで、
13番グリーンから14番ティーまで、また18番グリーンからスコアリングテントまで行くのに、
ギャラリーコントロールの必要なくスムーズに移動できるよう設営されていました。
これだけの規模の設営物は今までのどの大会でも見たことなく、これに比例して
ルーリングやプレーのペースなど競技への影響も大きくなります。
例えば、パー4とパー5のほぼ全てのホールのセカンド地点にTV塔があり、
これに伴い、TV塔からの救済のルーリングが11件ありました。
またリーダーズボードは各ホールのグリーン手前に設置されていましたが、これらからの救済は26件ありました。
それ以外にもホスピタリティーパビリオンで7件、ギャラリースタンドで10件、
18番ホールのフェアウェイ両脇に設置されている二重のメタルフェンスに至っては40件ありました。
合計で、臨時の動かせない障害物に関連するルーリングは100件近くに及び、これだけ設営物が多いと、
ルーリングを避けるように設置するのは難しいと感じました。
またドローンカメラ、バンカーカメラ、そして空中にワイヤーを張って移動するワイヤーカメラもあり、
それぞれにローカルルールが設けられていました。
今回は初めて男子のメジャー大会に招待され、まず
30万人のギャラリー数に驚き、臨時の動かせない障害物の大きさと数に圧倒されました。
そんな中で、305件のルーリングをレフェリー皆で対応し、無事に競技を終えられ、
その一部を担えたことに嬉しく思います。
- 10月17日(土)
- 「教えて!Nory」解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
ステップ・アップ・ツアーのカストロールレディースでの出来事です。
最終18番ですが、グリーンが手前、右、奥と池に囲まれています。
松原選手のセカンドショットは奥の赤線を越えて岩に当たり、手前に跳ねて池に入りました。
ここでドロップは奥の赤線を横切った所だと思いますが、実際は池の手前にドロップして打っていました。
ここは誤所からのプレーになると思いますが、どうでしょうか?
【解説】
ご質問者様、ご質問有難うございます。
会場である富士市原ゴルフクラブの18番グリーン奥の池はクラブハウス前の池も含まれており、
グリーン奥から約90ヤード先にあります。
そのため大会でのレッドペナルティーエリア(RPA)の奥側の線は、そのクラブハウス前となりますので、
この奥の赤線を横切ったのは考えにくいと思います。
つまり最後に赤線を横切ったのは、グリーン奥の池の手前となります。
ルーリングの記録を調べますと、この最後に赤線を横切った箇所を推定し、
その基点から
1罰打でラテラル救済を受けましたので、正しい処置となります。
ご参考にして頂ければ幸いです。