楽天GORA presents タケ小山のルール・ザ・ワールド 2022年9月放送分楽天GORA presents タケ小山のルール・ザ・ワールド 2022年9月放送分

Backnumber2022年9月 放送分

9月3日(土)
バンカーのマナーについて解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

ゴルフコースには、ゲームのチャレンジの一部としてバンカーが設けられています。

さまざまな形をしたバンカーがありますが、その中でもアリソンバンカーのような、
アゴが深く突き出ており、設計上深さもあるバンカーは脱出することも困難です。
状況によっては後ろから出すことを余儀なくされるバンカーもあります。

また、AIG女子オープンが開催されたミュアフィールドでも、
壁のような積み芝のバンカーが多々ありました。

その時に注意していただきたいのは、バンカーへの出入りです。
必ず、バンカーの低いところから出入りするようにしましょう。
高いところから出入りしますと、傾斜がきついところであることから大変危険です。

また、高い砂の壁の部分を足で落としてしまうと、修復も大変です。

バンカーから打った後は、綺麗に均してしておくことも大切な行為です。
そのために、バンカーレーキを持ってご自身の球の箇所に行くことも規則上オッケーです。

バンカーレーキや予備のクラブをバンカー内に置いて、
砂に触れても罰にはなりません。(規則12.2b(2))

この頃、トーナメントでバンカーが均されていないため
競技委員が呼ばれることが多発していました。

AIG女子オープンでもあり、後続の組はその均されていないバンカーを見て嫌な気分になったり、
実際に入ってしまうと、球にスピンをかけたり、脱失することが困難な状況になります。

バンカーレーキを持ち運ぶことによって、綺麗にバンカーを
均すことや時間の短縮でプレーのペースにも貢献できます。

スマートな立ち振る舞いは誰の目から見ても素敵です。

9月10日(土)
「教えて!Nory」ホールスコアの証明違反について解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

【質問】

先日の楽天スーパーレディース予選で、比嘉真美子プロが失格しました。
その理由が、規則3.3b(2)プレーヤーの責任、ホールのスコアの証明違反ということですが、
これはどういう内容ですか?規則本を見てもいまいちよくわかりません。
過少申告?とは違うのですか?



【解説】

ご質問ありがとうございます。
私は、楽天スーパーレディースには行っていなかったのですが、
どうやら、プレーヤーのサイン漏れだったようです。

規則3.3b(2)を見てみますと、
「プレーヤーの責任:ホールのスコアの証明と、スコアカードの提出」と題されています。

プレーヤーは、ホールバイホールのスコアを確認し、
マーカーが署名していることも確認して、それに納得したら署名します。


そして、委員会にスコアカードを提出することによって
初めて規則3.3b(2)の責任を果たしたことになります。
この署名ミスが原因で失格になってしまったようです。

もし、過少申告が原因でしたら、次の項目の規則3.3b(3)の違反になります。
アマチュアの競技ですと、スコアカードの提出がボックになることもあるかと思いますが、
プロの競技には、必ずアテストエリアと言って
スコアカード提出エリアに集計してくださる方達がいらっしゃいます。

その時に署名漏れが発覚することが多々あり、ギリギリセーフの場合が多いのですが、
今回は、残念ながら全員がサインされていないのを見逃してしまった結果です。

私自身も規則3.3b(2)で失格になったことがあります。
グアムでの試合だったのですが、暑すぎて頭がぼーっとしていたのでしょうか。
スコアカードに署名をすることを忘れてアテストエリアから離れてしまいました。
担当したアテストの方達は何度も謝っていました。

しかし、悪いのはミスしたプレーヤー自身です。
規則を知ることと、適用することはいつでもプレーヤーの責任だからです。
みなさんも競技の時は特に気をつけましょう。

9月17日(土)
伝統とルールの歴史解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

先月開催されたAIG女子オープン(全英女子)の開催コース、
ミュアフィールドはスコットランドのイースト・ロージアンにある名門プライベートのリンクスコースです。
正式な名称は「The Honorable Company of Edinburgh Golfers」であり、世界最古のゴルフクラブです。

18世紀半ばに作られたとされており、
ジャック・二クラスが敬愛したゴルフ場とも知られています。
過去には16回の全英オープンが開催されています。

ミュアフィールドはオープン当時から女人禁制のポリシーがありました。
2017年の3月、273年目にして初めて女性会員が認められることになりました。
そして今年の2022年に、初めてミュアフィールドでAIG女子オープンが開催されました。

ミュアフィールドが特別とされている理由は、
ゴルフコースの素晴らしさはもちろんのこと、その歴史と伝統にあります。
実は、ゴルフのルールが歴史上初めて正式に紙に書き記された場所でもあります。

1744年に制定されたゴルフルール13条項は、後に世界中のゴルフのルールの基盤となった物です。
この原文はミュアフィールドのクラブハウスに展示されており、それをみた時にはとても興奮しました。

その13条項を少しだけ読んでみますと、「ティーはホールからワン・クラブ以内にセットする」ことや
「プレー中の球の交換はしてはいけない」など、非常にシンプルなものから
「人、馬、犬など、いかなるものにより球が止められても、球が止まったところからプレーしなければならない」と
昔は馬が普通にコースを歩いていたのかと時代を感じさせるものまでありました。

セントアンドリュースがゴルファーの聖地というならば、
ミュアフィールドはゴルフレフェリーの聖地ともいえます。


興味深いことをミュアフィールドのクラブハウスのツアーガイドさんから伺ったのですが、
「1組に2つの球でのプレーしか認められていない」という伝統が、今なお受け継がれているというのです。

つまり、4人でプレーする場合は、フォアサム(オルタネート)でプレーするのが普通なのだそうです。
フォアサムとは2人のパートナーが、1つのサイドとして1つの球を交互にプレーする形式です。(規則22)

ただ先日ミュアフィールドでラウンドした加賀屋ゴルフのマエシン社長は、
午前中だけフォアボールでラウンドさせてもらえたそうです。1時間半のラウンドという縛りはあったそうですが。

9月24日(土)
球が動いたとはどういうことなのか解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

AIG女子オープン(全英女子)で実際にルーリングとして呼ばれたケースです。

イギリス出身のプロゴルファー、ローラ・デービース選手が
ミュアフィールドの7番グリーンで競技委員を要請しました。

まず、ローラ・デービース選手に呼ばれるということは、日本ツアーで7勝、
欧州ツアー45勝、アメリカツアー20勝もしている方の対応をするということです。

さらに彼女は、2014年に英国の発展に貢献した国内外の一般人に与えられる勲章で、
「デイム」の称号の使用が許された初の女子プロゴルファーでもあります。

58歳にもかかわらず、今でも現役のプロゴルファーとして
活動していることは、本当に凄いことだと思います。

長いキャリアの中で、ゴルフのルールは目まぐるしく変わり、
パッティンググリーン上でリプレースした球がアドレスした時に風によって揺れたのを見て、
球が動いたのではないか、或いは罰打がつくのではないかと疑問に思い、呼んだルーリングでした。


定義にある「動いた」を見てみますと、球が揺れている(または振動してる)だけで、
元の箇所に止まっている、または戻っている場合、その球は動いたことにはならないとあります。

また、「動いた」とは球が元の箇所を離れ、上下、水平、
どの方向に動いたかにかかわらず適用します。(定義「動いた」)

よく勘違いされるのが、球を踏んでしまった時、球は動いていないと言われるのですが、
球の上下の動きも規則上動いたとみなされますので、リプレースが必要です。

ローラ・デービース選手のケースでは、パッティンググリーン上でリプレースした球が
アドレスした時に揺れていただけでしたので、規則上「動いた」ことにはなりません。


従って、そのままプレーしなければなりません。
万が一、パッティンググリーン上でリプレースした球が、打とうと構えた後に、風の影響で動いた、
または、偶然に自分の球を動かしてしまった場合は無罰でリプレースして下さい。(規則13.1d)

Recommend Contentsオススメのコンテンツ

キャンペーン・特集一覧