楽天GORA presents タケ小山のルール・ザ・ワールド 2023年5月放送分楽天GORA presents タケ小山のルール・ザ・ワールド 2023年5月放送分

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5月6日(土)
Hanwha LIFEPLUSインターナショナルクラウン解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

2018年以来の5年ぶりとなるHanwha LIFEPLUSインターナショナルクラウンは今週、
アメリカ、サンフランシスコ郊外のTPC Harding Parkで開催されています。
インターナショナルクラウンは、
アメリカLPGAツアーが2014年から2年に一度開催する国別対抗戦です。


出場する国の選考は、昨年の11月21日付けのRolex Women's Golf Rankingの各国上位4名の合計ポイントで、
高い順からアメリカ、韓国、日本、スウェーデン、タイ、イギリス、オーストラリア、中国の8カ国に決まりました。

国を代表して出場する選手は、先月3日付けのRolexランキングの上位者で
日本からは畑岡奈紗プロ、古江彩佳プロ、笹生優花プロ、渋野日向子プロの4名です。

4日間の競技は8カ国を2つのプールに分けて、マッチプレー方式で行われます。
最初の3日間はファオボールマッチです。
最終日は勝ち残ったそれぞれのプールから2カ国が進出して、準決勝と決勝が行われるのですが、
フォーマットが2つのシングルマッチとフォアサム(オルタネート)マッチに変わります。

マッチプレーでは、プレーヤーと相手はすべてのホールで単に互いに対して競うため、
規則を故意に無視することでなければ、たとえ間違った規則の適用でも、
その決定方法に同意することが許されます。(規則20.1b(1))

また、ストロークプレーのように、規則に疑問があった場合の2つの球をプレーすることはできません。(規則20.1b(4))
それは、相手のプレーの戦略に関わるからです。

日本のプロゴルフ競技ではマッチプレーが非常に少なく、
JLPGAに関しては1試合もありません。


その理由として、マッチの結果が最終ホールに行くまでに決定してしまうことで、
ギャラリースタンドの設置場所やマッチの終了時間が予測できない難しさにあります。
また、人気選手が早い段階で敗退してしまう可能性が大きいからです。

5月13日(土)
山内日菜子プロの8罰打解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

3月に開催されたアクサレディスの主催者推薦枠で出場した
山内日菜子プロの優勝は記憶に新しいのではないでしょうか。

昨年行われたクォリファイングトーナメント(QT)で、
山内プロは8罰打を受け、結果的にQTランキングで181位だったため、
レギュラーツアーはもとより、ステップアップツアーの出場も困難な状況でした。

その中での優勝は話題を集め、QTでの8罰打が記事になっておりましたので、
今回取り上げることにしました。

まず、問題が発覚したのは、2日目の4番ホールでした。
左利きの練習用クラブを傘入れに入れていたことが違反だと気付きます。
山内プロは、この練習用クラブを含めて合計15本のクラブを持ち運んだことにより、
規則4.1b(1)の違反で最大4罰打
を受けます。

さらに、初日も同じように持ち運んでいたことが発覚したため、
ファーストラウンドにも最大4罰打を加え、スコアの修正
がされました。

本来、すでに提出されたスコアが実際のスコアよりも少ないと失格になります。

ただし、例外として、プレーヤーが知らなかった罰を含めなかった場合は、
ホールのスコアに含めるべきであった罰打を加え、
そのプレーヤーのホールのスコアを修正することになります。(規則3.3b(3))

そのため、山内プロは合計8罰打を受ける結果になったのです。

ここは推測ですが、
彼女はその練習用クラブを使わない意思表示のために傘入れに入れたと思われます。
そうすることで規則では問題がないと考えたのでしょう。

このことに関して、教えてノリーにもご質問をいただいたのですが、
ラウンドをスタートする直前に14本を超えるクラブを誤って持っていることに気付いた場合でしたら、
その場でクラブを除外する手続きが認められます。

今回のように、スタート前にその練習用クラブを置いていくことができたのにもかかわらず、
故意に14本を超えるクラブを最初のティーイングエリアに持ってきて、
その超過クラブを置いていかずにそのラウンドをスタートした場合は
クラブを除外する手続きが認められません。

5月20日(土)
アドバイスについて解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

規則10.2には「ラウンド中、プレーヤーは。。。
競技に参加していてコースでプレーしている人にアドバイスを与えること、
プレーヤーのキャディー以外の人にアドバイスを求めること

をしてはならないとあります。

そもそもアドバイスとはクラブを選択する時、ストロークを行う時、
ホールや、ラウンド中のプレー方法を決定するときに
プレーヤーに影響を及ぼすことを意図した
口頭によるコメントや行為のこと
をいいます。(定義:アドバイス)

しかし、アドバイスには公開されている情報は含みません。
例えば、コース上の物の位置、1点から他の1点までの距離、風向き、規則などです。

JLPGAの競技でも時々アドバイスに関してメディアから問い合わせがあります。

例えば、ギャラリーの方が、パッティンググリーン上でプレーヤーが
他の選手のために動かしたボールマーカーを戻し忘れている時、親切に教えてあげたケースがあり、
それはアドバイスではないかと質問がありました。
これは規則に関することなので、アドバイスにはなりません。

また、ある時はプレーヤー同士でバンカー内のアンプレヤブルの処置をしている際に、
プレーヤー自身がつけたバンカー内の足跡はならすことはできないから、
気をつけた方がいいよというコメントがアドバイスではないかと問い合わせがありました。
これもまた、規則に関することなので、アドバイスにはなりません。

正しい規則を伝えることは
プレーのペースの向上になったり、他のプレーヤーのためにもなります。

5月27日(土)
オーガスタナショナル女子アマチュアで起きたプリファードライの違反による4罰打解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

マスターズが行われる1週間前にチャンピオンズリトリートGCで開催されたオーガスタナショナル女子アマチュアは、
2019年から始まり、54ホールのストロークプレー競技です。

今年は日本から最多となる10名が招待されました。そんなトップ女子アマチュアが集まる競技で、
ディフェンディングチャンピオンであるアンナ・デービスに4罰打課されたことがニュースになりました。

原因は、ラフにある球にプリファードライの救済をしてしまったということですが、詳しく説明していきます。

大会前に降った雨の影響で予選ラウンドの36ホールではプリファードライが適用されていました。
プリファードライとは長雨や大雪の影響で異常なコース状態がコースの広範囲に及ぶ場合、フェアプレーを可能とし、
フェアウェイの一部や全部を保護することができるようにするローカルルールのことです。(ローカルルールひな型 E-3)

具体的には、球がフェアウェイの長さかそれ以下に刈られている部分に触れている場合、
元の球の箇所を基点として、ホールに近づかない、その基点から委員会が採用している
救済エリアのサイズ内のジェネラルエリアに球をプレースすることによって救済を受けることができます。
JLPGAの競技では1クラブレングス以内と定めています。

アンナ・デービスはスタートホールの1番でラフにあった球に対して
プリファードライの救済が受けられるかをスコアラーに聞いたところ、
受けられると言われたので1番ホールプレー中、2回ラフにあった球を救済したそうです。


1番ホール終了後、レフェリーに確認したところ、
このローカルルールに違反して誤所から球をプレーしたことに対して各2罰打ずつ、
合計4罰打を課された
そうです。(規則14.7a)

まず、スコアラーは委員会の方ではないため、裁定権はなく、
例え規則に関して間違ったことを言ったとしても、
プレーヤーがそれに従って間違った処置をしたら罰が課されます。


そして、プリファードライの大事なポイントですが、
救済はフェアウェイの長さかそれ以下に刈られた球に対してのみ適用されます。

もし、ジェネラルエリア全体にその救済を可能にしてしまうと、
本来なら球がアンプレヤブルとなるかもしれない区域、例えばブッシュの中や樹木の中など、から
プレーヤーが罰なしに救済を受ける結果となる可能性があるからです。

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