楽天GORA presents タケ小山のルール・ザ・ワールド 2023年4月放送分楽天GORA presents タケ小山のルール・ザ・ワールド 2023年4月放送分

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4月1日(土)
2023年ゴルフ規則会議解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

2月21日と22日にセントアンドリュースにて、ゴルフ規則会議に出席しました。
参加者はR&A傘下であるアジア、ヨーロッパ、オーストラリアやDP Tour、LET、KLPGAなどの
ツアー団体を代表するレフェリーら約50名。

会議の目的は、2027年のゴルフ規則改定に向けて議論するためで、
改定の条件はゴルフの本質を残しつつ、近代化を図ること。またその改定はゲームにとって良いことであり、
今の規則より改善されていることを条件として話し合いました。

具体的には、約10名ずつの5グループに分かれ、各グループで20の変更案を出し合い、そこで議論や投票の末、
各グループから上位2つずつが選ばれ、全グループで11の変更案が出されました。
それを1つずつ、良い点や悪い点を分析し、質疑応答して、最後は電子投票によって、
その変更案に賛成か反対の票を入れました。

その中で一番票が割れたのは、「救済を受けるときは、球をプレースする」という案です。

つまり今までドロップでインプレーにしていた処置も、すべてプレースにするということですが、
良い点は処置が簡略化され、時短となり、処置違反が減るなど。悪い点は、
プレーヤーがライを選べてしまう、また今までの処置と比べてあまりに変化が大きい等が挙げられました。
投票では、27対28と反対が1票多い結果となりました。

この変更案や投票結果はあくまで参考として、今後、R&AはUSGAや他のプロゴルフ団体と話し合いを重ねていきます。
それは変更に対するインパクト、他の規則との兼ね合い、定義の見直しも必要になるかなど。

専門家が一堂に会して、長いプロセスを経て、ようやくゴルフ規則の変更が決定されることを
この会議で知りました。

4月8日(土)
旗竿の付き添い解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

2019年以降、パッティンググリーン上にある球からストロークする場合は、
旗竿を立てたままにしてよいという規則に変更されました。(規則13.2a)

それにより、今は旗竿を立てたままでプレーするか、取り除いてプレーするかという2つの選択肢がありますが、
これを誤解して、旗竿に人を付き添わせてプレーすることはできないと勘違いしている方もおられるようです。

正しくは、旗竿に付き添わせてストロークすることも従来どおり可能で、
これは「旗竿を取り除いてプレーする」の項目に入ります。(規則13.2b(1))
何故なら、球がホールに入る時、旗竿は取り除かれている状態にあるからです。

それで旗竿に付き添う際、「プレーヤーにホールの場所を示すために
そのストロークの前にホールの中、上方、または近くで旗竿を持つこと」
が認められています。

これについてあるリスナーさんから質問を受けました。それは
「ものすごい砲台グリーンでグリーン手前からだと旗竿が見えない場合、
キャディーさんがホールの場所を示すために旗竿を持ち上げることは可能か」
ということですが、これは可能です。


ただし、そのような砲台グリーンでは、通常よりも長い旗竿を使用しているので、
見えなくなるケースは稀かと思います。

またプロ競技では、そのような砲台グリーンでホールロケーションを決める際は、セカンドやサード地点からでも
旗竿が見えるかを入念にチェックします。特にグリーン奥目にホールを切る場合は用心します。
それなので、トーナメントで実際にキャディーさんが旗竿を持ち上げる場面はほとんど見かけないかと思います。

4月15日(土)
「教えて!Nory」同伴者と同じボール解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

【質問】

先日友人とラウンドした時のことです。パー5の3打目で私も友人もナイスオンしました。
1つはピンから50cm、もう1つは5mにボールがありました。

ところがボールを確認すると、両方とも同じメーカーの同じ番号で、
お互い目印もつけていなかったので、どちらが自分のボールか分かりません。


本来は2人とも1罰打で、前の地点から打ち直しだと思いましたが、プライベートなのでじゃんけんで決めました。
私はじゃんけんに負けたのでパー、友人はバーディーでした。
何か損した気分でしたが、ボールに目印をつける必要性を痛感した次第です。



【解説】

ご質問ありがとうございます!

実際にこのようなことが本当に起こるので、皆様も球には識別マークを付けておきましょう。

仰るとおり、2人とも、自分の球を確認できなかったので紛失となり、
3打目地点に戻ってストロークと距離の救済をしなければなりません。
(規則18.2)
これは1罰打を足して、3打目をプレーした箇所からホールに近づかない1クラブレングス以内に球をドロップして、
次は5打目になります。

実は4年前のプロテスト1次でも同様な裁定に立ち会いました。
このときは二人のプレーヤーのティーショットが、同じタイトリストの3番で、
右のレッドペナルティーエリア内の芝地に1メートルの間隔で止まっていました。

幸い、ひとりのプレーヤーが「自分の球には傷が付いている」と言って、その傷が確認でき、もうひとりは
前のホールのプレーで池に入れたために新しい球に取り替えたばかりということで、球の区別がつき、
そのまま罰なしでプレーを続けることができました。

これが区別つかなかった場合、2人ともレッドペナルティーエリア内で見つからない球として、
最後に赤線を横切った地点から1罰打
でラテラル救済をしていたことでしょう。(規則17.1c)

4月22日(土)
雨で水が浮いているパッティンググリーンでのプレー解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

先月、シンガポールで開催されたHSBC女子世界選手権の最終日。
土砂降りの中、古江彩佳選手は最終18番ホールで見事なバーディーパットを沈めてホールアウトしました。

実はこのとき、パッティンググリーンは雨で水が浮き始めており、
本来なら一時的な水の救済ができたのですが、
早くホールアウトしたい一心でそのままプレーを続けた
のでした。

では、もしこの状況で古江選手が救済を受けるとした場合、どのような方法があるでしょうか。

ひとつは規則16.1dに基づいて、球、スタンス、スイング区域、
そしてプレーの線に水溜まりがあれば、その4つの障害を避けられる、球の元の位置から最も近い、
ホールに近づかない、完全な救済のニヤレストポイントに球をプレースすることができます。

この場合、その基点はパッティンググリーンに限らず、ジェネラルエリアになる場合もあります。

ふたつ目の方法は、ロールドライを使ってプレーの線にある水溜まりを除去することです。
これはローカルルールが出ている場合のみ可能で、
競技委員か、競技委員が指名した人がロールドライを掛けることが出来ます。

JLPGAの場合、レギュラーツアーでは、18ホール全てのパッティンググリーンにロールドライを配備します。
しかしそれ以外のステップアップツアーやプロテストなどでは、それだけのロールドライを準備することができないため、
この方法が適用されることは少ないです。

4月29日(土)
存在しない事実は違反にはならない解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

これは実際にあったルーリングです。

砲台グリーンに向かってセカンドショットを打ったプレーヤー達は、
パッティンググリーンでホールアウトした後にギャラリーに呼び止められました。

そのギャラリーは、パッティンググリーン横でセカンドショットの行方を見ていたのですが、
Aさんのショットが、グリーン上の止まっているBさんの球に当たり、
Bさんの球を1メートルほど動かしたと言う
のです。

砲台グリーンだった為、二人ともそのことは知らずに、
球が止まっていた箇所からそのままホールアウトしたのでした。

この裁定ですが、ホールアウトしたスコアがそのままカウントされます。
何故なら、Bさんは自分の球がAさんの球によって動かされたことをパットする前には知らなかったからです。
たとえそれがあとになって、動かされたと知ったとしても、
そのパットをしたときには存在しない事実ということで、違反とはなりません。(規則9.6)

これが例えば、Bさんがパットをする前に、ギャラリーがその事実を伝えれば、
球は動かされる前の元の位置にリプレースしてからプレーしなければなりません。


つまりこのような裁定では、
プレーする前に、球が外的影響によって動かされたことが
「分かっている、または事実上確実」であるかが、ポイントとなります。

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