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続・QP関雅史のギア分析!第6回・ウェッジのスピン性能の賞味期限はどれくらい?

続・QP関雅史のギア分析!第6回・ウェッジのスピン性能の賞味期限はどれくらい?

Q.ウェッジのスピンが以前ほどかからなくなってきたような気がします。ラウンドは月1回、練習は週1回程度で、バンカーは30分くらい練習します。このウェッジはまだ2年くらいしか使っていませんが、そろそろ替え時でしょうか。ウェッジの寿命はどれくらいか教えてください。

A.「スピンがかかりにくくなった」と自分が思ったなら、その時点で替えたほうがいいでしょう。ウェッジの替え時を見極めることはとても難しいけれど目安はあります。

スピンがかかりにくい? 疑問を感じたときはすでに替え時

鉄でできているウェッジも、使っているうちに地面や砂との摩擦によって、溝の角やフェース面のミーリングが摩耗してスピンがかかりづらくなる。問題は、クルマのタイヤの溝などと違って、ウェッジの細い溝の減り具合は素人が目で見ても判別しづらいこと。
では、どのタイミングでウェッジを交換したらいいのだろうか。ウェッジの機能について熟知した関雅史プロに教えてもらった。

「使い方や感じ方によって違いますが、自分の経験では、ウェッジのスピン性能は、10ラウンドも使えばかなり落ちてきます。スピンがかかりにくいと感じたら、迷わず交換した方がいいでしょう。なぜなら、その時点ですでにウェッジに対して不信感が湧いてしまっているからです。スピンがかかるのかかからないのかで落とし場所も変わるし、迷いを抱えたまま打てばミスショットにつながります。また、とくにバンカーショットはフェースにヤスリをかけるようなものなのでダメージが大きく、バンカーショットをよく練習する人ほど早めの交換をおすすめします」

クルマのオイルや部品は走行距離を目安に定期的に交換する。ウェッジにもそうした目安がある。

「ラウンドや練習の回数にもよりますが、月1、2回程度のラウンドであれば、1シーズンが目安になります。もしくは、2回目のグリップ交換のタイミングでクラブごと替えてしまうと決めておくのもいいでしょう。そうすれば、もう交換した方がいいのか、まだ使えるのかで迷うことがなくなります」

パフォーマンスをキープしたければ、早めに、同一モデルに交換する

ウェッジは早めの交換がおすすめだが、フィーリングの異なるモデルを購入するとなじむまで苦労する。「なるべく同じモデルを使う方がいい」と、関プロはいう。

「スピン量を維持できても、パフォーマンスを維持できるとは限りません。コントロールが必要なウェッジはある程度手になじませる必要があるからです。ツアープロの場合も、新品のウェッジを試合でいきなり使わず、練習でアタリをつけてから使うという選手が多くいます。また、まったく違うモデルを購入すると、いままでと違うミスが出る可能性が高くなり、フィーリングが合うまでかなり時間がかかります。もし、自分の気に入ったウェッジが見つかったら、同じものを何本か買ってストックしておくといいでしょう」

ウェッジはドライバーよりも機能の進化がゆるやかだ。最新モデルにとらわれず、自分が使いやすいものを選ぼう。

教えてくれた人:関雅史(せき・まさし)プロ

1974年9月28日生まれ、PGA公認A級インストラクターとクラブフィッターの二足のわらじを履く異色プロ。これまで指導したゴルファーは延べ1万人以上、クラブフィッティングは3000人以上。東京都北区でゴルフスタジオ『ゴルフフィールズ』を主宰する傍ら、雑誌・テレビ等メディアでも活躍中。
構成/吉田宏昭(ゴルフライター) 撮影/斉藤秀人 撮影協力/ゴルフフィールズ

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