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続・QP関雅史のギア分析!第26回・シャフトは軽さで飛ばす?それとも重さで飛ばす?

続・QP関雅史のギア分析!第26回・シャフトは軽さで飛ばす?それとも重さで飛ばす?

Q.シャフトの硬さはヘッドスピードを基準に選ぶといいといわれたのですが、重さは何を基準に選んだらいいのでしょうか?

A.ヘッドスピードを上げるためには軽くしたいところですが、エネルギーを大きくするためには重くしたい。両者のバランスのいいポイントを見つけることが大切です。

振り切れる中で、なるべく重いものを選ぶ

シャフトの重さに関しては、「軽い方が速く振れるから飛ぶ」という理屈と「重い方がボールに大きなエネルギーが伝わって飛ぶ」という理屈がある。どちらも間違いではないが、正解とも言い切れないところにシャフト選びの難しさがある。
カリスマクラブフィッターとして知られる関雅史プロに、適正なシャフト重量の見つけ方をアドバイスしてもらった。

「ボールに伝わるエネルギーはヘッドスピードが速いほど、また、クラブが重いほど大きくなります。したがって、飛距離を出すためには、ヘッドスピードが落ちない範囲で、できるだけ重いものを選ぶのがコツです。また、重めのシャフトを選ぶのは、軽過ぎて手打ちになるのを防ぐという意味もあります」

もちろん試打をするのが大前提で、いま使っているシャフトと同じ重量、重め、軽めの3種類は試したいところ。

「いまシャフトが60グラム台のドライバーを使っているとしたら、70グラム台、60グラム台、50グラム台の順に打ってみましょう。重いものから打つ理由は、軽いものを先に打つと、余計に重さを感じてしまうからです。極端に振りにくさを感じたり、ヘッドスピード低かったりしなければ、ぼくは少しだけ背伸びをすることをおすすめします。最初は重たく感じても慣れれば振れるようになってくるものです」

マイスペックにとらわれてはいけない

やってはいけないのは、単純にスペックの数字だけで決めてしまうこと。

「フレックスがメーカーやモデルによってまちまちなのと同様、シャフト重量にもばらつきがあります。たとえば、同じ6Sでも60グラムちょっとしかないものもあれば、70グラム近いものもあります。まったく振れないということはないでしょう。しかし、薗田俊輔プロなど特注で7Xと8Xの中間の7.5Xを作ってもらっているプロもいるほどですから、5グラムも違えばフィーリングもかなり変わってきます。また、組み合わせるヘッドやグリップによっても感じ方は違うので、自分はこの重さという思い込みにとらわれず、実際に振ってみてベストに近い重さを見つけましょう」

長さによってバランスが変化することも覚えておこう。

「ドライバーの場合、シャフトを1インチ長くするとバランスが約6ポイント増えます。そのままだとほとんどの人は振りにくく感じるので、振り心地を同じにするにはシャフトを10グラム軽くします。ちなみに、シャフトを長くすればその分、しなりも大きくなるので、同じタイミングで振りたければフレックスも硬くする必要があります」

つまり、シャフト選びに先入観は禁物。
クラブの買い替えやリシャフトの際には、一旦ニュートラルに戻して、一から見直してみるのがよいということだ。

教えてくれた人 関雅史(せき・まさし)プロ

1974年9月28日生まれ、PGA公認A級インストラクターとクラブフィッターの二足のわらじを履く異色プロ。これまで指導したゴルファーは延べ1万人以上、クラブフィッティングは3000人以上。東京都北区でゴルフスタジオ『ゴルフフィールズ』を主宰する傍ら、雑誌・テレビ等メディアでも活躍中。
構成/吉田宏昭(ゴルフライター) 撮影/斉藤秀人 撮影協力/ゴルフフィールズ

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