続・QP関雅史のギア分析!第12回・ディープバックは見た目ほど難しくはない?

続・QP関雅史のギア分析!第12回・ディープバックは見た目ほど難しくはない?

Q.ドライバーでディープフェースとシャローフェースの機能的な違いは何となくわかりますが、ディープバックとシャローバックでは何が違うのでしょう。個人的にはディープバックのドライバーの方がすわりもよくて構えやすい気がします。

A.ディープバックは重心を深くでき、シャローバックは重心を低くしやすい形状です。また、視覚効果により、ディープバックはレベルブローからダウンブローに振りやすく、シャローバックはアッパーブローになりやすいといえます。

ディープバックは低スピン、シャローバックは高打ち出し

本題に入る前に、ディープフェースとシャローフェースの違いについておさらいしておきたい。
教えてくれるのはカリスマクラブフィッターの関雅史プロだ。

「ディープフェースは呼び方の通り、フェースが上下に大きく、ヘッドの厚みがあります。その分重心は高くなりますが、スピンを減らして強い球が打ちやすいという特徴があります。シャローフェースはフェースが左右に長く、ヘッドの厚みがない分、同じ体積なら投影面積が大きくなっています。シャローフェースの一番の特徴は重心が低く、球が上がりやすいことです」

それでは、ディープバックとシャローバックはどう違うのだろう。

「フェース側の高さとヘッド後方の高さがあまり変わらないものをディープバックもしくはハイバックといいます。一方、ヘッドの後ろ側が低く、クラウンがフェースから後ろに向かって下がっているヘッド形状をシャローバックといいます」

ヘッドの形状には意味がある。ディープバックとシャローバックはそれぞれどんな特性があるのか関プロに解説してもらった。

「明らかな違いは重心の高さです。ディープバックは見た目の通り、重心位置を比較的高く作ることができます。スピンが抑えられて吹き上がりにくいため、上級者やハードヒッター向けのドライバーに多く採用されています。シャローバックはそもそも重心を低くするために考えられた形状なので、球が上がりやすく、高弾道で飛ばしたい人に向いています」

慣性モーメントが大きくミスに強いディープバック

ディープバックのドライバーは見た目から手強そうな印象を受けるが、意外と易しく打てるモデルもあると関プロはいう。

「ヘッドがパーシモンで作られていた頃はほとんどがディープバックでした。その理由はミスに強いからです。いまのチタンヘッドは中空なのでヘッドの内側にウエイトを配置すれば割と自由に重心位置を設定できますが、中身の詰まったパーシモンヘッドは見た目の形で重心がほぼ決まってしまいます。そこで、ディープバック形状にすることで、重心を後ろに下げて、ヘッドの慣性モーメントを大きくしていたのです。また、スピンを減らせるディープバックは長尺シャフトにも向いています」

ディープバックを選ぶか、シャローバックを選ぶかで、スイングそのものも変わる可能性がある。

「シャローバックはかまえたときにヘッドの右側が下がっているので、右肩を落としてかまえやすく、スイングもアッパー軌道になりがちです。これに対して、ディープバックは肩を水平にしてかまえやすく、レベルブローに振りやすくなります。したがって、あおり打ちを直したい人にはディープバックが向いています」

ヘッド自体の性能はもとより、視覚の影響は思った以上に大きい。
ドライバーを選ぶ際には、カタログの数値だけでなく、実際に構えてみたときの印象を大切にしたい。

教えてくれた人:関雅史(せき・まさし)プロ

1974年9月28日生まれ、PGA公認A級インストラクターとクラブフィッターの二足のわらじを履く異色プロ。これまで指導したゴルファーは延べ1万人以上、クラブフィッティングは3000人以上。東京都北区でゴルフスタジオ『ゴルフフィールズ』を主宰する傍ら、雑誌・テレビ等メディアでも活躍中。
構成/吉田宏昭(ゴルフライター) 撮影/斉藤秀人 撮影協力/ゴルフフィールズ

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