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続・QP関雅史のギア分析!第24回・スライサーに太いグリップは合わないのか?

続・QP関雅史のギア分析!第24回・スライサーに太いグリップは合わないのか?

Q.野球をやっていたせいか、バットと比べてゴルフクラブのグリップが細く感じてしまいます。スライスに悩んでいるので、太めのグリップよりも細めのグリップのほうがいいとまわりから薦められたのですが、太いとやはりボールはつかまりにくくなるのでしょうか?

A.握りやすいかどうかを最優先してください。握りやすければ、必要以上に強く握らずにすむので、スイングがよくなります。また、正しいスイングが身につけば、ボールはつかまります。

太いだけではスライスの原因にはならない

一般的に、太いグリップは球がつかまりにくい。つまりスライスしやすいといわれている。
反対に、細いグリップほど球がつかまりやすいともいわれている。
自ら主宰するゴルフスタジオで、アマチュアゴルファーを長年フィッティングしてきた関雅史プロによれば、

「グリップが太いとつかまりにくく、細いとつかまりやすい。これはあくまでも両者を比較した場合の一般論であり、必ずしも太いグリップを使ったからといって、スライスが出るわけではありません。たしかに握り比べてみると、細いものは手首が返しやすいため、つかまりやすいですし、太いものは手首が返りにくいため、つかまりが抑えられるでしょう。ただし、超一流プロのバッバ・ワトソンやフィル・ミケルソンは強烈に太いグリップを使っていますし、日本人のツアープロにも下巻きを何重にも巻いてグリップを太くしているプロがけっこういます。まずは球筋がどうということよりも、自分の手の大きさから考えて、握りやすい太さを探すのが一番です。野球をやってきて、太いほうが握りやすいということであれば、それでいいと思います。結論をいえば、グリップが太いからというだけで、スライスになるということはありません」

シャフトをしならせたい人には細いグリップがいい

グリップの太さは、手の大きさを基本にして、握りやすいものを選べばいいことはわかった。それでは、そこをベースにして、細かい太さのチューニングはどう考えて調整していけばいいのだろうか。

「手の大きな人は太めのグリップがしっくりきますが、そこから例えば下巻きを1巻き減らしてみるとか、逆に1巻き増やしてみるなどすると、さらに自分のイメージにあったグリップに出会える可能性はあります。バットのように質量の大きなものをしっかり握って振りたいのであれば、そこからさらに1巻き増やしてみる。逆に、釣り竿のようにシャフトをしならせて振りたいと思えば、1巻き減らしてみる。その人の感覚によって適切なグリップの太さは変わってきます。大事なのは、パターを除く13本はよっぽど特殊な理由がないかぎりは、同じにしたほうがいいと思います」

今回の場合、関雅史プロが質問者のスイングを見ていないので、どうしても一般論に終始してしまうが、細いグリップであるかゆえに手首を使いすぎてスライスになることもあるし、グリップの問題ではなくまったく別の原因であることも考えられるという。

要は自分が握りやすく、振りやすい太さのグリップに出会うことが大事だ。グリップの太さに対するこだわりは、上級者にならなければ、出てこないだろう。そういった意味では、質問者はかなりゴルフの道具的感覚の鋭い方かもしれない。

いずれにしてもグリップが細いことに違和感があるのであれば、自分の手にマッチした太さにしてみるといいだろう。グリップ交換する際には、試しに1本だけ太くしてみて、しっくりくるようであれば、ほかのクラブも同じ太さでそろえるといいだろう。力まずにしっかりと握ることができれば、スイングも自然とよくなるはずだ。

教えてくれた人:関雅史(せき・まさし)プロ

1974年9月28日生まれ、PGA公認A級インストラクターとクラブフィッターの二足のわらじを履く異色プロ。これまで指導したゴルファーは延べ1万人以上、クラブフィッティングは3000人以上。東京都北区でゴルフスタジオ『ゴルフフィールズ』を主宰する傍ら、雑誌・テレビ等メディアでも活躍中。

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