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続・QP関雅史のギア分析!第18回・ボールが上がりやすいレディスモデルで飛距離を伸ばしたい

続・QP関雅史のギア分析!第18回・ボールが上がりやすいレディスモデルで飛距離を伸ばしたい

Q.球が上がりにくいのでロフトのあるレディスモデルのドライバーを使ってみたらどうかと考えています。スイングが悪くなったり、ヘッドが壊れたりするなど、何か問題はありますか。ドライバーのヘッドスピードは40m/sくらいです。

A.球は上がりますが、かえって飛ばなくなる可能性があります。そのままではなく、リシャフトして使うことをおすすめします。

芯に当たれば飛距離は伸びるが、外したときは球がブレやすい

球の上がらない人がレディスモデルを使って飛距離を伸ばすことは可能なのか。
クラブの機能に精通する関雅史プロが回答してくれた。

「ロフトの寝ているクラブやフレックスの軟らかいシャフトを使うことに抵抗感のあるゴルファーが多い中、見栄を張らずにあえて易しいレディスモデルに目をつけた質問者には敬意を表したいと思います。確かにレディスモデルは、メンズモデルに比べて2~3度くらいロフトが寝ているので打ち出し角は高くなります。球が上がりきらずに飛距離をロスしている男性が使えば、飛ぶようになるでしょう。また、最近のヘッドでヘッドスピードが40m/sなら衝撃で割れたりすることもないと思います。ただし、レディスモデルを使って飛ぶのは芯に当たった場合です。レディスモデルのシャフトは、ヘッドスピードが30m/s台前半の女性に合わせて設計されているので、40m/sの人が振って芯を外した場合にはシャフトが負けてヘッドがぶれやすくなります。スピン量も必要以上に増えるため、球が上がっても飛ばなかったり、曲がってしまったりする可能性が大きくなります。もし、レディスモデルを使うとすれば、シャフトだけはヘッドスピードに見合うしっかりしたものに替える必要があります」

ロフト調整と深重心ヘッドで打ち出し角を上げよう

レディスモデルをリシャフトする方法もありといえばありだが、関プロがすすめるのは、調整機能付きのドライバーや深重心モデルだ。

「ヘッドスピードから考えると、メンズモデルから球の上がりやすいものを探した方が賢明でしょう。仮にドライバーだけレディスモデルに替えたとすると、他の番手と比べてドライバーだけが軽くなって、どちらかがタイミングよく打てなってしまいます。また、リシャフトを前提にすると最初から値段が高くなってしまいます。おすすめは角度調整機能つきのドライバーです。カチャカチャを回せば、標準よりも2度くらいロフトを寝かせることができるので、別物のように打ち出し角が上がります。また、最近は重心深度が浅くて上がりにくいドライバーが増えているので、ショップの人と相談してなるべく重心深度の深いものを選ぶようにしてください。重心深度が深いヘッドほど、インパクトでフェースが上を向きやすいので、表示ロフト以上にボールが上がってくれます」

ロフトアップが飛距離アップにつながるケースは多いが、その際は、クラブの重さやシャフトの硬さなどクラブ全体のバランスを考えることも必要だ。

教えてくれた人:関雅史(せき・まさし)プロ

1974年9月28日生まれ、PGA公認A級インストラクターとクラブフィッターの二足のわらじを履く異色プロ。これまで指導したゴルファーは延べ1万人以上、クラブフィッティングは3000人以上。東京都北区でゴルフスタジオ『ゴルフフィールズ』を主宰する傍ら、雑誌・テレビ等メディアでも活躍中。
構成/吉田宏昭(ゴルフライター) 撮影/斉藤秀人 撮影協力/ゴルフフィールズ

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