内藤雄士のお悩み解決!第1回・ロングパットの距離感が合わない
Q・10メートル以上のロングパットの距離感が合いません。短いパットは問題ないのですが、10メートル以上になると必ず3メートル程度オーバーしてしまいます。
A・カップを中心に半径1メートルの大きな円をイメージして、その中に入ればいいという気持ちで臨んでみてください。それと、強弱をつけない打ち方を覚えると、距離感が合いやすくなります。
狙いが厳密すぎるかもしれない
質問者がゴルフ歴15年以上で、平均スコア80~89であることを内藤さんに伝えると、次のように分析してくれた。
「それなりに上手な方なのに、ロングパットだけが苦手ということは、もしかしたら狙いが厳密すぎるのかもしれません。10メートル以上のパットであれば、プロゴルファーでもカップに入れるイメージは持っていません。カップを中心に半径1メートルの大きな円をイメージして、その中に入ればいいという感じで打っているのです。それをまず、やってもらいたいですね」
グリッププレッシャーが不安定な可能性もある
また、パッティングのタッチが合わない人は、グリッププレッシャーが不安定なケースが多いという。
「以前、うちの練習場にグリッププレッシャーが測れる機械があったのですが、パットの名手といわれる人たちは、ストローク中にグリッププレッシャーが変わることがなく、パットがあまりうまくない選手は、グリッププレッシャーが不安定というデータがありました。インパクトの瞬間にグリッププレッシャーが強くなったりするのです。ですから、最初は怖いかもしれませんが、グリップをできるだけふわっと握って、インパクトもフォロースルーもそのままの握りで打つ練習をするのが効果的です」
オススメの練習方法としては、
「打つボールとは別のボールを右手の親指と人差し指ではさんで、そのままストロークする練習をしてみてください。これだとグリップを強く握ることができませんから、ストロークの振り幅で距離感を合わせることになります。グリッププレッシャーの強弱で距離感が合っても、コースに行ったら全然アテになりませんので、強弱をつけない打ち方を覚えると、距離感が合いやすくなります」
ロングパットは半径1メートルの円をイメージすることと、グリッププレッシャーの強弱をつけない打ち方を覚えること。この2点に取り組めば、かなり改善されるはずだという。ぜひ試してみてほしい。
回答してくれた人: 内藤雄士(ないとう・ゆうじ)さん
1969年9月18日生まれ、東京都出身。日本大学ゴルフ部在籍中に米国にゴルフ留学し、最新ゴルフ理論を学ぶ。1998年にツアープロコーチとしての活動を始め、丸山茂樹プロの米ツアー3勝をサポートした。東京都杉並区にあるゴルフ練習場『ハイランドセンター』の代表取締役も務めている。
構成/保井友秀(ゴルフライター)
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