内藤雄士のお悩み解決!第2回・フェースの芯にボールが当たらない
Q・いいショットが出たと思っても、クラブのフェースを見ると打球痕はフェースの先だったり、根元だったりします。フェースの芯に当てるにはどうすればいいですか?
A・プロゴルファーでも芯に当たることは少ないので、いいショットが出ているのであれば、芯に当たったかどうかは気にする必要はありません。
プロでもフェースの芯に当たっているわけではない
フェースの芯にボールが当たらないというアマチュアの悩みに対して、内藤さんは次のように語る。
「アマチュアでフェースの芯に当たっている人は、シングル(ハンディ)でもほとんどいないと思います。プロゴルファーだって、芯に1回も当たらないで60台を出すことなんてしょっちゅうです。ゴルフの調子がいい日でも、今のはいい感触だったというショットは、1日に5~6回あるかどうかです。もちろん、芯に当たっているかどうかの度合は違いますが、プロでもそういう感覚なんです。だから、クラブの芯に毎回、当てなきゃいけないというふうに思わないほうがいいです。今のクラブは芯がすごく広いので、ヒールに当たってもトゥに当たっても、ボールはそこそこ飛びます。もちろん、真芯に当たったときと比べたら飛距離は落ちるのですが、昔のクラブみたいに芯を外すと飛距離が急激に落ちるということはないので、ナイスショットなんだけど芯に当たっていないというのは、大したバラつきではないので、あまり気にしないほうがいいです」
芯に当てることよりもクラブヘッドを走らせることのほうが大事
また、打球痕のバラつきを気にしないほうがいい理由がもう一つあるという。
「クラブの芯にボールを当てなきゃいけないと考え始めると、グリッププレッシャーが強くなり、足とか体幹とか肩甲骨周りとか、大切な部分を動かすことを止めてしまうので、むしろ逆効果になることが非常に多いのです。それよりも、グリッププレッシャーをできるだけ柔らかくして、クラブヘッドを走らせることのほうが大事です。ゴルフって、ティーグラウンドも平らではないし、ライ(ボールの状況)も毎回違うので、同じスイングをしても少しずれただけで芯に当たらないわけです。だから、ゴルフとはそういうものだと思ったほうがいいです」
芯に当てることよりも、ボールが狙った方向に飛んでいれば合格点と、気軽に考えたほうがよさそうだ。
回答してくれた人: 内藤雄士(ないとう・ゆうじ)さん
1969年9月18日生まれ、東京都出身。日本大学ゴルフ部在籍中に米国にゴルフ留学し、最新ゴルフ理論を学ぶ。1998年にツアープロコーチとしての活動を始め、丸山茂樹プロの米ツアー3勝をサポートした。東京都杉並区にあるゴルフ練習場「ハイランドセンター」の代表取締役も務めている。
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