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内藤雄士のお悩み解決!第5回・ラウンド前日に練習した成果がラウンド当日に発揮できない

内藤雄士のお悩み解決!第5回・ラウンド前日に練習した成果がラウンド当日に発揮できない

Q・ゴルフへ行く日は、いつも寝不足で力を発揮できません。前日に練習へ行くこともありますが、当日に練習の成果が出せないこともあり、ガッカリしています。

A・ラウンド前日の練習はボールを打つことよりも、正しい素振りをたくさんして体をほぐしたほうが、ラウンド当日に力を発揮できる可能性が高いです。

ラウンド前日に球が当たるかどうかは重要ではない

ラウンド前日の練習の成果がラウンド本番で発揮できないという悩みに対して、内藤さんは次のように語る。

「ラウンド前日に練習をしてはいけないわけではないですが、前日に練習したからといって、体がほぐれていなければ、一晩寝たら体の状態は元に戻ってしまいます。そうなると、前日にボールが当たってきた感覚だけが残っていて、体は元に戻ってしまっているから、そのギャップにむしろ苦しむケースもあります。『あれ、昨日は当たったのに、なんで今日は全然当たらないんだ?』みたいなことになるのです」

ボールを打つよりも体をほぐすことが大事

では、そのようなギャップに苦しまないためにはどうすればいいのか。

「ラウンド前日の練習は、ボールをパカパカと打つよりも、素振りをたくさんしてもらうほうが、翌日に力を発揮できる可能性が高いです。なぜならば、一般ゴルファーの方はデスクワークの仕事だったりすると、普段はそれほど体をアクティブに使っていませんよね。その状態で前日にボールを打っても、体はそんなにほぐれません。ラウンド前日は体をほぐす作業をしてもらいたいので、実はボールを打つよりも素振りのほうが、ストレッチ効果が高いのです。ですから、練習場に行くのであれば、ボールを1球打つのに対して、素振りをビュンビュンと何回もやってもらうのがいいです」

ただし、素振りのやり方にも「いい素振り」と「悪い素振り」があるという。

「素振りの際、ただクラブを振っているだけではストレッチ効果がありません。ボール位置をしっかりと想定して、ボール位置を見ながらスイングすることで、体の中で引っ張り合いの効果が生じます。素振りで使用するクラブは7番アイアンくらいがちょうどいいと思います。ラウンド前日に体をしっかりとほぐしておけば、ラウンド当日も短時間で血の巡りがよくなり、体が躍動的に動く状態に仕上げることができるでしょう」

アマチュアは練習場へ行くと、いい当たりが出るかどうかに気を取られがちだが、ラウンド前日の練習ではボールの行方を気にするよりも、体をほぐすことに主眼を置いてほしい。

回答してくれた人: 内藤雄士(ないとう・ゆうじ)さん

1969年9月18日生まれ、東京都出身。日本大学ゴルフ部在籍中に米国にゴルフ留学し、最新ゴルフ理論を学ぶ。1998年にツアープロコーチとしての活動を始め、丸山茂樹プロの米ツアー3勝をサポートした。東京都杉並区にあるゴルフ練習場『ハイランドセンター』の代表取締役も務めている。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/斉藤秀人 撮影協力/ハイランドセンター

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