内藤雄士のお悩み解決!第17回・ミスショットが連発したときの切り抜け方
Q・ミスショットが連発すると、「こんなはずじゃないのに」と焦ります。特に、初めてラウンドする人の前だと恥ずかしいのですが、どうにか切り抜ける方法はありますか?
A・「なんで今、ミスをしたのか」原因を冷静に分析し、次に同じ場面が来たとき、それだけはやらないように気をつけることです。
ミスショットの原因がわからないと、頭が真っ白になる
ミスショットが連発したときに切り抜ける方法として、内藤コーチは技術的なアドバイスというよりも、心理的なアドバイスをしてくれた。
「アマチュアに限らず、プロゴルファーでもミスショットをしたときは見られて恥ずかしいという気持ちになります。例えば、大ギャラリーの前でとんでもないミスをしてしまったりすると、ギャラリーが笑ったりとか、見ちゃいけないものを見てしまったという雰囲気になったりとかして、それが原因でイップスになることだってあるわけです。そして、ミスショットが原因でイップスになったりするのは、なんでミスショットが出たのかわからなくて、頭が真っ白になってしまうからなんです。頭が真っ白の状態が続くと、自分ではどうしたらいいか、わからなくなってしまいます」
ミスショットの原因がわかれば、それほど焦らない
では、頭が真っ白にならないためにはどうしたらいいのか?
「なんで今、ミスをしたのかわかれば、そんなに焦らないんです。だから、ミスショットをしたときは、ミスの原因を冷静に判断することが大切です。例えば、『今のは力んでいて、スイングリズムが速かったな』とか『ヘッドアップしたな』とか『スエーしていたな』とか『オーバースイングだったな』とか自分の中で『これが原因でオレはミスした』と思ったら、次のショットはそれだけはやらないように気をつければいいわけです」
ミスの原因は必ずしも特定できないかもしれないが、原因を推定することによって、冷静さを保つことはできるわけだ。少なくとも、頭が真っ白のままミスを重ねることは防げる。
「自分のことを俯瞰で見るというか、客観視できることは非常に大切なことです」
自分のスイングを上から見ている、もう一人の自分がいるような感覚を持ち、ミスしたときはもう一人の自分に原因を聞いてみることが、ミスの連発を防ぐコツになりそうだ。
回答してくれた人: 内藤雄士(ないとう・ゆうじ)さん
1969年9月18日生まれ、東京都出身。日本大学ゴルフ部在籍中に米国にゴルフ留学し、最新ゴルフ理論を学ぶ。1998年にツアープロコーチとしての活動を始め、丸山茂樹プロの米ツアー3勝をサポートした。東京都杉並区にあるゴルフ練習場『ハイランドセンター』の代表取締役も務めている。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/斉藤秀人 撮影協力/ハイランドセンター
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