ジュン羽生が答える!第6回・ドライバーの正しい打ち方と飛距離アップ法

ジュン羽生が答える!第6回・ドライバーの正しい打ち方と飛距離アップ法

ゴルフにおいて、1打目で一番使うことが多いクラブ。それはドライバーです。しかし、ドライバーを苦手としている初心者は少なくありません。

毎回ナイスショットをとは言いませんが、なんとかフェアウェイに運びたいものです。「でも本音はもっと飛ばしたい!」ではありませんか?

今回は基本に立ち返り、今さら聞けないドライバーの正しい打ち方、飛ばし方について、過去の成績からミスター29の異名を持ち、数々のゴルフスクールを経営する羽生淳一プロに聞いてみました。

ドライバーはアイアンのように打ってはいけない

ティーアップして打つドライバーは、そもそも他のクラブと軌道が全然違います。まずはそれを理解した上で、正しい打ち方を取得していきましょう。

「ドライバーは、14本の中で特殊なクラブです。まずその理由を理解することが大切です。そうすれば、正しい構えとスイング軌道が自然とわかってくるはずです」と言います。

一般的に、ゴルフクラブは番手が変わると0.5インチ(約1.27cm)ずつ長くなります。しかしドライバーとスプーン(3番ウッド)の間だけは、少なくとも2インチ程度の差があります。また、アイアンのように地面から打たず、高くティーアップしてボールを打ちます。この2点が変わるだけで、クラブの動きが大きく変わります。

ドライバーのスイング軌道はフラットになる

まず、ドライバーのように長いクラブでは、スタンスする位置がボールから遠くなります。その場合、軌道は短いクラブに比べて水平気味になりますから、ドライバーは水平に近い「フラット」なスイング軌道(クラブの動く軌道のこと)になります。

ちなみに、アイアンはクラブが短いので、ドライバーよりボールに近づかないと打てません。当然スイング軌道はドライバーよりは、より垂直方向に近くなる「アップライト」な軌道になります。同じように構えて同じ軌道では打てないことをまず知ることが大切です。

ドライバーとアイアンの軌道の違いを動画で確認したい方はこちらをご覧ください。

スイング軌道の違いがわかると、ドライバーを他のクラブと同じようにスイングするのは誤りだと理解できるでしょう。

ドライバーをアイアンのようにアップライトにテイクバックすると、クラブはスイング軌道を外れて上がり、フェースが開いてしまいます。これは、スライスの原因にもなりますので、要注意です。

インパクトが最下点もしくは最下点直後になるように

では、ドライバーはどうしてボールをティーアップするのかご存知ですか?

それは、皆さんがご存知の通り、できるだけ遠くに飛ばしたいからです。ティーアップすることで、ボールをより高く打ち出すことができ、ボールのスピン量を抑えることができるというのが、ボールをティーアップする理由です。

ティーアップすると、ボールは地面から浮いているので、インパクトは最下点もしくは、最下点直後になります。このインパクトの時にボールをきれいに打つことができれば、ロフト角を上手く活かすことができ、スピン量を抑えた最も飛距離の出る弾道で飛ばすことが出来るのです。

【ドライバーの正しい打ち方を身に付けるための3ポイント】

(1) アイアンよりもフラットなスイング軌道
(2) インパクトは、スイング軌道の最下点、もしくは最下点の直後
(3) インパクト時は、打ち出し角を高く、スピン量を出来るだけ抑えることが大切

理想的なスイング軌道を知る

ドライバーとアイアンのスイング軌道の違いがわかってくると、次に気になるのが、ドライバーの理想のスイング軌道や打ち方です。

ドライバーを打つために理想的なスイング軌道を実現するためには、クラブヘッドが通りやすい構え方が重要になってきますので、ドライバーの構え方の注意点から説明していきましょう。

「実は、ゴルフのスイングは基本的にどのクラブでも同じです。構え方が変わることで、クラブの軌道が変わってくるのです。その違いを知っておくと、ナイスショットの確率がグッとあがりますよ」と羽生プロはいいます。

では写真を使って構え方を説明していきます。

まずグリップを作りましょう。
大事なのは、左手の甲の角度、左手のナックルが2つ(人差し指と中指の付け根部分)見えているか、です。

最後に、スタンスを作ります。ボールは左かかと線上で、スタンス幅は肩幅より少し広くします。

前項で説明した通り、ドライバーはティーアップして使用するクラブですから、ティーアップしているボールを、横から打てるスイング軌道に適した構え方が必要になります。この構え方を習得すれば、ボールを適正な打ち出し角に打ち出すことができ、スピン量も抑えることが出来るのです。

【ドライバーの構え方のチェックポイント4点】

(1) グリップの左手の甲の角度、左手のナックルが2つ見えているか?
(2) ボールは左のかかと線上にセット(アイアンよりも左足寄り)
(3) 肩幅より少し広いぐらいのスタンス幅が理想
(4) アイアンよりもボールから離れてスタンスすること(フラットな軌道でスイングするため)

飛距離アップのためのチェック方法

ドライバーを理想的な軌道にスイングすることができたら、ドライバーの飛距離はアップすると思います。でも大抵のゴルファーは強欲ですから、もっともっと飛ばしたいと思っているはずです。では、ドライバーでさらに飛ばす打ち方を伝授してもらいましょう。

「飛距離を欲張れば、欲張るほど、ドライバーは飛ばなくなるものです。健康で人並みの体力があれば220ヤード(女性は150ヤード)ぐらいは飛ぶはずです。これより飛ばないのは何か致命的な欠陥があるはずです」(羽生プロ)

ドライバーの飛距離はミート率が重要

では、アマチュアにありがちなドライバーの致命的な欠陥は何でしょう?

「まずはスライスして飛距離をロスすること。これは軌道を理解してもらい、正しく構えればスライスは、かなり抑えられるはずです。スライスしないけど飛ばないというならドライバーの芯でボールを打てていない。つまりミート率の低さが問題でしょう」

飛距離アップの極意は、ドライバーの芯でボールを捉えること。つまりミート率をアップさせることが大切なのです。ミート率を高めると、ヘッドスピードが上がらなくても効率よく飛距離を稼ぐことができます。

ミート率を上げる「寸止めドリル」

では、ミート率を上げるにはどうすればいいのでしょうか?

ここで「寸止めドリル」を紹介したいと思います。このドリルで正しいインパクトと、それを支える身体のチェックポイントを覚えることができます。

やり方は簡単。いつも通りスイングして、インパクトの直前で身体を止めるだけです。

このドリルにはコツがあります。両足の内側に力を入れることです。下の写真の赤い線をしっかりとキープすることが大切です。

まずテイクバックでこの右足内ももに力を入れて左膝の角度をしっかりキープします。

そしてインパクトで左内ももに力を入れてしっかり踏み込む。

両足の内側の筋肉を上手く使うと、ミート率がアップするだけでなく、ヘッドスピードも上がりますので、ぜひ試してみて下さい。

ボールの直前でクラブを止めるのは、最初は難しいと思います。また、止めた時のフェースの向きを確認することも大切です。フェースが開いている場合、スライスしやすくなりますので、併せて矯正してください。

羽生プロが導く、ドライバーの飛ばし方

ドライバーは、フラットなスイング軌道でクラブを振ることで、軌道の最下点でしっかりボールを捉えることさえできれば、理想的な弾道で飛ばすことができ、飛距離を稼ぐことができます。

そのためにも、今回ご紹介した寸止めドリルをしっかりと繰り返すことで、ミート率が上がり、飛距離アップが期待できるでしょう。両足の内側を上手く使えるようになれば、打点が安定し、芯でボールを捉えることができるようになります。これはドライバーショットだけでなく、ゴルフスイングの極意と言えるでしょう。

教えてくれた人: 羽生淳一プロ

1984年生まれ、茨城県出身。サンクチュアリゴルフスクール代表、JGTOツアープロ。

取材協力・ライター:T島

1963年生まれ、広島県出身。中古ショップ運営会社でゴルフ部門の店舗運営責任者を務め、2008年からマーク金井氏の主宰するゴルフスタジオ「アナライズ」に参加。毎日更新のブログ「アナライズT島の商売してまっせ~ vol.3」がコアゴルファーに人気。最新クラブのスペックから歴史的名器まで造詣が深いゴルフライター。ベストスコア68。

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