ジュン羽生が答える!第15回・ゴルフのスイングをおさらい!ドライバーとアイアンの違いも
グリップやスタンスなど、ゴルフには様々な基本がありますが、最も大切なのはやはりスイングです。
皆さんは、スイングを構成するテイクバック、バックスイング、ダウンスイング、フォロースルーの正しい形をマスターしていますか?
今回は、正しいゴルフスイングについて、意識するポイントやドライバーとアイアンのスイングの違いを解説します。
これが基本!正しいゴルフスイングって?
ゴルフスイングの基本的な流れを紹介します。
まずはボールに対して構える、アドレスを取ります。続いて、テイクバック、バックスイングでトップの位置へ。そこから、ダウンスイングを経て、インパクトを迎えます。インパクトからはフォロースルーをしっかりと取り、フィニッシュです。
以下で、詳しく解説していきますので、スイングの流れを覚えておいてください。
まずは、テイクバックからバックスイングの基本~上げる動作の基本について。ゴルフにおけるテイクバックとは、バックスイングの始動にあたる動作のことです。ここで気を付けたいのは、スムーズな始動です。
身体の中心を動かすイメージで、振り始めましょう。なお、身体が動き始めると、ヘッドが先行していくことを覚えておいてください。下の写真でも、身体よりもクラブの方がたくさん動いているのがわかります。
テイクバックはスイングの最初の部分です。プレッシャーはかかると思いますが、余計な力を入れないことも大切です。テイクバックの流れで、バックスイングに入ります。正しいトップの位置までクラブをあげていきます。
注意すべきは、フェースの向き。何も意識しないとフェースが開いてしまい、スライスが出やすくなってしまいますので、気を付けてください。
理想としては写真のようなイメージです。
テイクバックからバックスイングまでは、一連の流れで行ってください。
バックスイングまでの流れを正しく行えているかどうか、チェックする方法としては、左手一本でクラブを持って、トップの位置を作ってみるのがおすすめです。
この体勢の時に、以下の3点を確認してください。
・ グリップが左手の親指に乗っている
・ 片手一本でクラブを支えられている
・ 左腕がまっすぐ伸びている
続いては、「ボールは通過点! 正しいダウンスイングからフォロースルー!」というお話。
トップの位置までクラブを持ってきたら、クラブを振り下ろし、インパクト、フォロースルーの流れになります。クラブを振り切るまでの動作の基本について紹介しましょう。
まず、ダウンスイングは、クラブを振り上げた状態から下ろしてくる部分のことを指します。ダウンスイングで覚えておきたいのは、切り返しのタイミングでしょう。これは、左足の踏み込みがポイントになります。
切り返しのタイミングで、左足を踏み込むと、トップで右足にかかっていた体重が、一気に左サイドに移動します。左足を意識すると、写真のように、自然と右肘が下がり、連動して腕を下ろしやすくなります。
この時、クラブが身体の正面にあるかどうかを注意してください。身体だけ回ってしまうと、肩が開いてしまい、スライスの原因になってしまいます。
そこから、最も大切なインパクトを迎えます。インパクトに注意するのは大変なので、まずは正しいダウンスイングと正しいフォロースルーを身につけておくことが大切です。フォロースルーでは、正しい形を覚えておいてください。
この写真のように、正面から見た時には、下記に注意してみてください。
・ 両手が真っすぐ伸びている
・ 右手が左手の上にある
・ 頭が目標方向に倒れていない
・ 体重が左足のかかとにしっかり乗っている
・ クラブが胸の正面にある
後方から見た時には、前傾姿勢の角度をキープできているか、飛球線後方から、グリップエンドが見えるかを確認しましょう。自分のスイングを動画などで確認してみると、わかりやすいと思います。
クラブ別!ドライバーとアイアンの正しいスイング!
スイングの基本的な流れはつかめたと思います。
続いて、「長さも重さも異なるため、スイングも異なるのでは?」というゴルファーのために、ドライバーとアイアンの正しいスイングについて紹介していきましょう。
まず、覚えておきたいのは、ドライバーとアイアンではスイング軌道が異なるということです。ドライバーのように長いクラブでは、アドレスの位置がボールから遠くなります。
その結果、スイング軌道(クラブの動く軌道のこと)はアイアンなどの短いクラブより、水平気味になります。
一方、アイアンはクラブが短いので、ドライバーよりボールに近づかないと打てません。当然スイング軌道はドライバーよりは、より垂直方向に近くなります。
この結果、ドライバーとアイアンではスイングに違いが出ます。
続いては、「正しいドライバースイングに大切なこと」について。
ドライバーのスイングで注意したいのは、アドレスです。他のクラブと構え方が大きく違いますので、覚えておきましょう。
アドレス時には、ボールからの距離を取り、いつもより左側に置くことを心がけてください。
ボールからの位置が充分にない場合、窮屈なスイングになり、スイング軌道がカット――結果的にスライスが出やすくなります。
写真のように、スタンスは肩幅より少し広く、ボールはかかと線上になります。この構え方を習得すれば、ボールを適正な打ち出し角に打ち出すことができ、スピン量も抑えることが出来るのです。
アイアンのスイングの基本は、ダウンブローです。
アイアンをダウンブロー軌道に打つと、アイアンのミスショットが減り、グリーン上にしっかりとボールを止めることができるようになるので、覚えておきましょう。
ダウンブローに打つために、必要なのは正しいアドレスの構えとトップの時に作った手首の角度を維持することです。
まず、構えですが、ドライバーよりもスタンスは狭く、ボールの位置は、スタンスの真ん中ぐらいを意識してください。また、ボールの位置より、グリップの位置が、飛球線方向にある「ハンドファースト」にしましょう。
写真のように構えられたら、スイングに入ります。スイングの流れは説明しましたが、ダウンブローに打つために、気をつけておくのは、トップの時に作った角度をダウンスイング時にも維持することです。
写真のように、トップで作った手首の角度をキープしておくことで、ハンドファーストでインパクトを迎えることができ、ダウンスイングに近づくことができます。
いかがでしたか? 正しいゴルフスイングを身につけるためには、テイクバック、バックスイング、ダウンスイング、フォロースルーの基本をマスターするのはもちろん、ドライバーとアイアンのスイングの違いを理解することが大切です。
正しいスイングをすれば、自然と飛距離もアップしますので、是非しっかりと復習してみてください。
教えてくれた人: 羽生淳一プロ
1984年生まれ、茨城県出身。サンクチュアリゴルフスクール代表、JGTOツアープロ。
取材協力・ライター:T島
1963年生まれ、広島県出身。中古ショップ運営会社でゴルフ部門の店舗運営責任者を務め、2008年からマーク金井氏の主宰するゴルフスタジオ「アナライズ」に参加。毎日更新のブログ「アナライズT島の商売してまっせ~ vol.3」がコアゴルファーに人気。最新クラブのスペックから歴史的名器まで造詣が深いゴルフライター。ベストスコア68。
羽生淳一の「ジュン羽生が答える!」記事一覧
(1) スライスしない方法編 - (2) 正しいアドレス編 - (3) 正しいドライバースイング編 - (4) アイアンの正しいスイング編 - (5) クラブの役割と飛距離の把握編 - (6) ドライバーの飛距離アップ編 - (7) ミスしないアプローチ編 - (8) 楽しいアプローチ練習編 - (9) シャンクの原因と直し方編 - (10) トップする原因と対策ドリル編 - (11) バンカーショット一発脱出編 - (12) フォロースルーは大きく!編 - (13) 素振りの重要性と練習編 - (14) ダウンスイングの練習編 - (15) ドライバーとアイアンの違い編 - (16) テイクバックのコツをつかむ編 - (17) パッティングのコツ編 - (18) 平均飛距離と打ち方のコツ編