Ｑ・芝の上からのショットはそれなりに打てるようになってきたのですが、バンカーに入るとボールがなかなか出ません。どうしたらバンカーからボールを出せるようになりますか？

Ａ・バンカーが下手な人は重心が高く、バンカーが上手な人は重心が低いです。だからまず、重心を下げることを意識してください。

重心を低く構える

初心者でも上級者でも、バンカーショットが苦手という人は多い。プロゴルフのトーナメント中継を見ていると、「ラフに止まるならバンカーに入ってしまったほうがマシ」と解説者がコメントすることがあるが、「そんなわけないだろう」と思ってしまう。また、「バンカーはダフってもＯＫなんだから、通常のショットよりも簡単だよ」なんて気休めにもならないアドバイスをしてくる上級者もいるが、適切なダフリ方が分からないから悩んでいるんだと言い返したくなる。

バンカーからボールが確実に出せるようになるには、どうしたらいいのだろうか。

この点について内藤さんは、

「まず前提として、バンカーショットが下手な人は重心が高いです。バンカーショットが上手な人は、重心が低いです。ですから、バンカーショットが苦手な人は、重心を低く構えることを覚えてください」

とアドバイスする。

これに加えて、ジュニアゴルファーにバンカーショットを教えたときの印象的なエピソードを披露してくれた。

「ジュニアの子たちに『重心を低くして』と言っても伝わらないので、『しゃがんで！』『グリップエンドをおへそに向けるように振って！』という２点だけをアドバイスしたんです。そうしたらみんな、バンカーからポンポンとボールが出るんですよ。彼らは『バンカーから出なかったらどうしよう』とか、『ホームランになったらどうしよう』とか、そういう不安もなく思い切り振っているので、余計にうまく出るんです。アマチュアの皆さんもジュニアの子たちを見習って、しゃがむくらいまで重心を低くして、グリップエンドをおへそに向けるように思い切り振ってみてください。バンカーから脱出できる確率はかなり高くなると思いますよ」

回答してくれた人：　内藤雄士（ないとう・ゆうじ）さん

1969年9月18日生まれ、東京都出身。日本大学ゴルフ部在籍中に米国にゴルフ留学し、最新ゴルフ理論を学ぶ。1998年にツアープロコーチとしての活動を始め、丸山茂樹プロの米ツアー３勝をサポートした。東京都杉並区にあるゴルフ練習場「ハイランドセンター」の代表取締役も務めている。

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