勝又優美の「もう130女子なんて言わせない!」第1回~まずは脚をまっすぐ、スパット(打つ目印)を設定することから
初ラウンドからスコアがあまり変わらない…もう少しスコアを少なくしたいな
ゴルフは大好きだけど、スコアは130前後。「どうしたらもっと上手になれるのかなあ…」という悩みを持つ女性ゴルファー向けに、女性の感性や身体的な特性を踏まえた「そうだったんだ!」のレッスンコラムをお届けします。
教えてくれるのはティーチングプロの勝又優美プロ。
第1回では、アドレスのお悩みを解決します。
ボールが右に飛ぶ、と思っていたら「右を向いてるからだよ」って
勝又優美です。よろしくお願いします。
このお悩みはプロでも疎かにすることは許されない、アドレスの身体の向きのお悩みですね。
ビギナーゴルファーさんのアドレスは目標より右を向いてしまうことが多いです。原因として考えられるのは、「目線」が目標を向いてしまっていることです。目標に向かって打っていくのに、なんで目標を見てはダメなのでしょうか!?
ボールが飛んでいく方向を考える時、ここがとても大事なポイントなのですが、実は、目線が目標を向くと、身体は目標よりも右を向いてしまうものなのです。目線が目標よりも左を向くようにすると、ボールは目標に向かってまっすぐ飛んでいきます。
禅問答みたいになりそうなので (笑) 、違う角度から女性のアドレスを見てみましょう。
つま先が内側を向いていませんか?
女性でガニ股の方は少ないと思います。どちらかと言えばつま先が内側を向く内股の方が多いですね。それがアドレスに影響を及ぼします。だからって「ガニ股にしろ!」なんていうレッスンはしませんから安心してくださいね。「まっすぐ」にすればいいだけです。飛ばしたい方向に向かってまっすぐ構える方法は、手順が2つあります。
1つ目は「スパット」を設定すること。2つ目はスパットとボールを結んだ仮想のラインに平行に構えること。
スパットとは、打ち出したい方向の目印です。遠くの木を目標にフェアウェイの向こうを眺めるのではなく、ボールになるべく近いところ、地面の芝生の中にスパットを見つけてください。1本だけ伸びてる葉っぱ、ちょっと枯れてる芝、ちょっと芝生がはげているところ…そういう感じです。
スパットを設定したら一度両足を閉じて
目印を見つけたら、目を離さないで!
そこからボールに仮想のラインをまっすぐ引きます。そのラインがこれから打ち出す「まっすぐ」のラインです。そのラインと平行にスタンスが取れれば「まっすぐ」完成!
平行に構えるために、一度足を閉じて、両足を合わせましょう。こうすれば内股にはなりません。そこから左足を左に移動、右足を右に移動すれば「まっすぐ」スタンスの完成です。
あとは「まっすぐライン」を信じてスイングしましょう!
止まっているボールを打つゴルフだからこそ、ボールを打つ前の準備がとても大事です。クラブを振る前の心配を無くしておきたいですね。
「これをやったから大丈夫」って思えることです
ティーにボールをセットして広いフェアウェイを見渡すと、どこに打っても良いような、そんな感じがするものですが、ボールが真っ直ぐ思ったように飛んでいくのを見ることがやっぱり一番気持ち良いですよね。そのためにはまず「スパット」を見つけて、「まっすぐ」構える、そして「これをやったから大丈夫」って思えることだと思います。
女性は男性に比べて練習熱心ですし、教えたことを素直に守ってくれるので、すぐ上達できますよ!
(注) 今回は、右打ちの方の場合を想定したレッスンです。
教えてくれた人 勝又優美(かつまた・ゆみ)さん
KEN HORIO GOLF ACADEMY所属 ティーチングプロフェッショナルA級
1978年6月29日生まれ、神奈川県出身。2010年にLPGA認定ティーチングプロとなり、静岡県内のゴルフアカデミーで多くの生徒を指導。2013年LPGA入会。ビームス&ウィンズステーション校(有楽町)でレッスンを受け持つ。非常にやさしく穏やかな性格の持ち主で、女性らしいきめ細やかなレッスンに定評がある。将来の夢は日本一の女子ティーチングプロになること。
取材・構成/キープペダリング 撮影/斉藤秀明
撮影協力/ビームス&ウィンズ ステーション ゴルフ&ランニング