勝又優美の「もう130女子なんて言わせない!」第2回~「振り遅れてる」ってどういう状態?腕と身体を一体に考えましょう
ドライバーって右に曲がってしまうことが多いです…
コースに出ればかならずティショットで使うドライバー。飛距離の出ない女性ゴルファーにとっては、ここでミスしてしまうのは死活問題! 飛ばしたいから、身体を使って大きく振りますよね。
その動きの中で、女性ならではの原因が考えられます。
振り遅れてるって言われるけれど、どういうことか分からない
「振り遅れ」って聞いたことありますか?
それは、身体の回転が先行してしまい、腕とクラブがついてきていない状態のことです。
こうなるとフェースが開いてボールに当たるので、ボールが右に曲がっていってしまいます。女性は男性に比べて腕力が少ないので、身体を使おうと一生懸命になればなるほど、腕の振り遅れが起こりやすいです。
考えていることは間違っていないのに、結果が悪いなんて悲しいですよね。難しい問題です。
右足の前でボールを打つ意識で
力で遠くへ飛ばすのではなく、クラブに飛ばしてもらいましょう。
そのためにはクラブに仕事をしてもらわないといけません。今思っているインパクトの瞬間よりほんの少し手前、右足の前にヘッドが来た瞬間にボールにヒットしているとイメージしてみてください。
今回は、うちわを使い、うちわの向きとフェースの向きで分かりやすく説明します。トップからクラブを振り下ろしてくる時、うちわ=フェースの向きは、こちらを向いていますね。これがこのままインパクトを迎えると、フェースが開いたままボールにあたり、右に向かってボールが飛んでいきます。
先程お話した、右足の前あたりでボールを打つ意識を持って、うちわ=フェースをしっかり目標方向へ向けましょう。腕の旋回とか、フェースの開閉とか、手首を返すとかいろいろな表現がありますが、これがアームローテーションです。多分、皆さん出来ているのですが、タイミングがちょっと遅いんですね。
これが出来るようになると、ボールも上がるし、右に行くことは無くなります。
身体と腕は一体感を持って
手打ちはダメってよく言われますね。アームローテーションを意識すると腕のことばかりが気になってボディが疎かになりがちです。腕は身体から出ているのですから、バラバラに動かさないように気をつけましょう。
これからも度々お話することになると思いますが、腕と身体がバラバラに動かないようにするためには、胸の緊張感が大事です。「脇を締める」ってよく聞きませんか? 脇を締めると両脇の間、胸の上のほう(大胸筋)の張りを感じられると思います。少しモッコリと盛り上がる感じです。この張り感をキープしてスイングしましょう。
パワーのロスが無くなって、フェアウェイの真ん中にボールがまっすぐ飛んで行く、そんなイメージ、出来たでしょうか!?
(注) 今回は、右打ちの場合を想定したレッスンです。
教えてくれた人:勝又優美(かつまた・ゆみ)さん
KEN HORIO GOLF ACADEMY所属 ティーチングプロフェッショナルA級
1978年6月29日生まれ、神奈川県出身。2010年にLPGA認定ティーチングプロとなり、静岡県内のゴルフアカデミーで多くの生徒を指導。2013年LPGA入会。ビームス&ウィンズステーション校(有楽町)でレッスンを受け持つ。非常にやさしく穏やかな性格の持ち主で、女性らしいきめ細やかなレッスンに定評がある。将来の夢は日本一の女子ティーチングプロになること。
取材・構成/キープペダリング 撮影/斉藤秀明
撮影協力/ビームス&ウィンズ ステーション ゴルフ&ランニング