内藤雄士のお悩み解決!第19回・ダフリとシャンクが止まらなくなる
Q・高校まで野球をやっていたせいか、スイング時に右肩が下がってフェースが開くクセがあり、これが出始めるとダフリやシャンクが止まらなくなってしまいます。治す方法はありますか?
A・スタンス幅を狭めた素振りが効果的です。その際、右足が浮かないよう地面につけたままにして、体の正面でインパクトを迎えることを意識してください。
現象としては「スピンアウト」スイング
質問者が野球経験者で、自分のスイングのクセも把握していることを伝えると、内藤さんは深くうなずきながら次のように説明してくれた。
「たしかに野球経験者の方は、このようなスイングになるケースが多いです。『スピンアウト』という現象で、体のねじれを開放するタイミングが遅く、インパクトで腰が引けた状態になってしまうのです。ラウンド中にこのような現象が出た場合、スタンス幅を極端に狭めた素振りをするのが効果的です」
体の正面でインパクトを迎える動きを取り戻す
スタンス幅を極端に狭めるのは、次のような理由からだ。
「右肩が下がってフェースが開いているということは、体の正面でインパクトを迎えることができていない状態です。したがって、体の正面でインパクトするスイングに戻す必要があります。スタンス幅が広いと体重移動が大きくなりがちですから、スタンス幅を狭くすることで本来の回転運動を確認することができます。そして、インパクトの際に右足を浮かせることなく、地面につけたままベタ足をキープしてください。これを意識することで、体の正面でインパクトするスイングを取り戻すことができます」
実際のショットもスタンスを少し狭くする
そして、素振りだけでなく、実際のスイングでもスタンス幅を少し狭めたほうがいいという。
「ダフリやシャンクが止まらなくなるということは、プレーの進行にも支障が出るわけですから、とにかく体の正面でインパクトを迎えることだけ意識すべきです。そのためには、実際にスイングする際にも、スタンス幅を狭めたほうがいいでしょう。そのぶん飛距離は落ちますが、ダフリやシャンクの連発は回避できるはずです」
右肩が下がってフェースが開くミスが頻発したら、スタンス幅を狭めたベタ足素振りで本来のスイングを取り戻してほしい。
回答してくれた人: 内藤雄士(ないとう・ゆうじ)さん
1969年9月18日生まれ、東京都出身。日本大学ゴルフ部在籍中に米国にゴルフ留学し、最新ゴルフ理論を学ぶ。1998年にツアープロコーチとしての活動を始め、丸山茂樹プロの米ツアー3勝をサポートした。東京都杉並区にあるゴルフ練習場『ハイランドセンター』の代表取締役も務めている。
構成/保井友秀(ゴルフライター)
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