桐林宏光の「メンタル強化術」第11回~出だし3連続パーから好調を維持するためのイメージトレーニング術

桐林宏光の「メンタル強化術」第11回~出だし3連続パーから好調を維持するためのイメージトレーニング術

今日のゴルフは絶好調。朝イチから3ホール連続でパーが取れた!なんていうとき。「いつまでも好調が続くわけがない」「どうせ次のホールあたりでOBが出て、ダボをたたくに決まってる」な~んて、ネガティブな未来予想図を描いてしまうのでは?

この状況を、スポーツメンタルトレーニング指導士の桐林宏光プロは、「そして実際にダボをたたいたり、OBが出たりすると安心してしまうんですよね。でも、好調の維持ができている自分に違和感があるようでは、いつまでもダボ、トリ連発のゴルフからは抜け出せません」という。「不調の自分は仮の姿。連続パーが取れて当たり前」と心から思い込むことができれば、イメージしているゴルフに近づける。

どうすれば連続パーを当たり前と思えるのか、メンタルトレーニングのコツを紹介しよう。

イメージトレーニングで好調の維持に慣れておく

パーやバーディーを連発すると「まぐれだ」「おかしい」と感じてしまい、ダボをたたくと「やっぱりな」とひと安心。なぜ、こんなネガティブ発想をしてしまうのだろう。

「好調の維持ができている状態というのは、今まで経験したことのない世界。未知の世界であるがゆえに、居心地が悪いと感じてしまうんです。一方、ダボやトリを打つ不調のゴルフには慣れっこなので安心感がある。連続パーで落ち着かないのは、いつも通っている居酒屋から三ツ星レストランに連れてこられて、どう振る舞っていいかわからず戸惑っているようなものです」

せっかく好調の波が来ても、余計なプレッシャーを背負い込めば、悪い未来予想図どおりにミスが出てしまう。好調の維持ができているときに緊張しない方法はないのだろうか?

「イメージトレーニングをしておくことです。普段から『三ツ星レストランに行くとしたら、どんな服を着ていこう。椅子はきっとこんな風になっていて、こんなメニューがあって……』とイメージしていれば、実際に行ったときドキドキせずに振る舞えますよね。多少は緊張するかもしれないけれど、丸腰で行くよりはずっと余裕がある。イメージトレーニングで三ツ星レストランに慣れてしまえば、居心地のいい場所として感じることができるようになるんです。それと同じように、好調の維持ができている自分を日ごろからイメージしておきましょう」

パーが取れることはある。それが何ホールか続くことだってあるよな。2オン2パットが3ホール連続したって何もおかしくないよなと、イメージ上で予行練習。そうすれば、好調の維持ができたとき、必要以上に緊張することはないのだ。

眠りに落ちる直前にイメージトレーニングしよう

好調の維持ができている自分を思い描くタイミングは、寝る直前がベストだという。

「人間の意識には、はっきり自覚できる顕在意識と、自覚できていない潜在意識があります。2つのうち多くを占めているのは潜在意識。顕在意識は氷山の一角なんです。そして、眠りに落ちる直前の夢うつつの状態は潜在意識と顕在意識の境があいまいになるため、そのタイミングでイメージしたことは、ただのイメージなのか実際に体験したことなのか、区別しにくくなります。実際には好調の維持を体験していなくても、リアルな体験として潜在意識に覚え込ませることができるんです」

潜在意識に「好調の維持ができている自分」を刷り込めれば、現実世界でも「パーが連続するのは当たり前だ」と自然に思えてくるそう。イメージ上で出来上がった根拠のない自信が、「実際に以前にも体験した根拠のある自信」へとすり替わるのだ。イメージトレーニングで育んだ自信を武器に、好調の波に気持ちよく乗っていこう。

教えてくれた人: 桐林宏光(きりばやし・ひろみ)プロ

1964年生まれ東京都出身。大学卒業後にゴルフを始める。社会人入学で、筑波大学大学院体育研究科体育方法学に入学しスポーツ心理学やメンタルトレーニングを学ぶ。日本女子プロゴルフ協会ティーチングプロフェッショナル会員A級。日本スポーツ心理学会認定スポーツメンタルトレーニング指導士。
文/及川愛子(ゴルフライター)

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