石井忍の「練習場でうまくなる」第14回~アマチュアが陥りやすい「リリース早すぎ」の罠!ダフリ解消の秘訣とは?!
ダフリが止まらない時はリリースのタイミングを見直す
アマチュアの方の一番の悩みはダフリではないでしょうか。練習場では多少ダフッてもクラブヘッドが人工マットで滑り、それなりにボールに当たってくれますが、コースに出ると少しダフっただけでも飛距離が激減します。
練習場で明らかにダフッているようだと、本番のコースでもダフリに悩まされることは間違いありません。この悩みを解消したいけど、どうしたらいいか分からないという人はけっこういるのではないでしょうか。
アマチュアの方がダフる時のスイングを見ていると、ほぼ確実にリリースが早くなっています。リリースが早いということは、ダウンスイングで手首の角度が早くほどけてしまいます。その結果、クラブヘッドの最下点がボールよりも右足寄りになって、ボールの手前の地面を叩いてしまうのです。
バックスイングが近いとリリースが早くなる
リリースが早くなるという悪癖を直すには、まず意識レベルで手首の角度をできるだけキープしたままダウンスイングを下ろす練習をします。
また、リリースが早くなる人というのは、バックスイングでクラブを体の近くに上げ、ダウンスイングで体の遠くに下ろす傾向があります。そうなると、リリースを早めないとボールに当たらないのでダフりが多くなるわけです。
バックスイングを遠くすればリリースを遅くできる
実際、プロゴルファーのスイングを見ると、ほとんどの選手が遠くに上げて近くに下ろす軌道になっています。
一方、アマチュアの方は近くに上げて遠くに下ろす人がかなり多いです。そうするとダフリのミスが発生してしまい、これを避けようとして小手先で調整すると、今度はトップのミスが発生するようになります。ダフリとトップは表裏一体なのです。
したがって、ダフリもトップも発生せず、安定した打点で打てるようになるためには、右手首のリリースをできるだけ遅らせる必要があります。そのためにどうしたらいいかというと、クラブを遠くに上げて、近くに下ろしてくれば、自然とリリースが遅れるのです。
そして、リリースを遅らせることができれば、スイングのタメが自然と作れるようになり、安定した入射角でダウンブローにボールをとらえることができるようになります。
教えてくれた人 石井忍(いしい・しのぶ)プロ
1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年にプロ入り。翌年からツアー参戦。2014年に千葉県千葉市にあるゴルフ練習場「ジャパンゴルフスクール」内に「エースゴルフクラブ千葉」を設立。2016年には「エースゴルフクラブ神保町」もオープンし、アマチュア向けのレッスン活動も展開している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/小板直樹 撮影協力/エースゴルフクラブ千葉
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