石井忍の「練習場でうまくなる」第10回~スコアアップにはマン振りよりハザード回避!10球勝負で腕磨き
会心のショットよりも成功率の高いショットが必要
ドライバーショットで会心の当たりが出ると、とても気持ちがいいものです。ドラコンホールで今日イチのショットが出て、フェアウェイに立っている旗をオーバードライブした時の喜びは何とも言えないものがあります。
しかし、スコアをまとめるためには、いつ出るか分からない会心の当たりよりも、OBや池などの打ってはいけない方向を避けるショットを磨くことのほうが重要になります。練習場でドライバーをマン振りしている人をよく見かけますが、スコアメークにつながる練習とは言えません。
奥のネットを利用したスキンズゲームが効果的
防球ネットに囲まれた練習場で、等間隔で支柱が立っているのであれば、これを利用してドライバーショットのスキンズゲームをやってみると面白いです。
私のドライバーの方向に、赤いマークがついている支柱があります。これを目標にして、支柱に当たったらバーディ、右隣か左隣のネットに当たったらパー、その両隣のネットに当たったらボギー、さらに外側のネットに当たったらダブルボギーと決めて、実際にスコアをつけていきます。
最初のショットが支柱に当たったらバーディで1アンダー。次のショットがパーだったら、2番ホールが終わって1アンダー。次のショットがダブルボギーだったら、3番ホールが終わって1オーバーという具合にスコアをつけていき、10球打って今日のスコアはいくつだったとカウントするのです。
プレッシャーを感じながらドライバーを打つ練習になる
ドライバーショットの方向性にスコアをつけることで、わずか10球でもプレッシャーを感じることができるので、実戦的な練習になります。
実際にコースに出ると、ドライバーショットがうまく当たらない日というのはあります。そんな時でもスコアをまとめるためには、方向性を安定させてトラブルを最小限に食い止めていくしかありません。
10球のうち会心の当たりが1球出るよりも、会心ではないけど方向性が安定したショットが7~8球出たほうが、スコアがまとまりやすいことはお分かりでしょう。
プレッシャーを感じる場面でもそのようなショットが打てるようになれば、スコアメークの強力な武器になります。
教えてくれた人 石井忍(いしい・しのぶ)プロ
1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年にプロ入り。翌年からツアー参戦。2014年に千葉県千葉市にあるゴルフ練習場「ジャパンゴルフスクール」内に「エースゴルフクラブ千葉」を設立。2016年には「エースゴルフクラブ神保町」もオープンし、アマチュア向けのレッスン活動も展開している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/小板直樹 撮影協力/エースゴルフクラブ千葉
石井忍の「練習場でうまくなる」記事一覧
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