石井忍の「練習場でうまくなる」第4回~片手打ちで腕の役割り確認!両手で打てばそりゃ当たる!
片手打ち練習で正しいスイングを身につける
練習場でショット練習を行う際、おそらく100%の人がクラブを両手で握って練習しています。実際にゴルフ場でショットを打つ際、クラブを両手で握って打つので、当たり前のことと言われれば確かにその通りです。
ただ、アマチュアの方の中には、クラブを両手で握っているから適当な動きでも器用に腕を動かしてボールに当てることができているというケースも多く見受けられます。いわゆる「手打ち」の状態です。これでは正しい体の動きや正しいクラブの動きが身についていないため、一定以上の上達は見込めません。
両手打ち練習よりも片手打ち練習のほうが正しいスイングが身につく
よりよいスイングを身につけるためには、腕の動きと体の動きを同調させる必要があります。その動きを習得するためにオススメなのが片手打ち練習です。右手だけでボールを打ったり、左手だけでボールを打ったりすることで、それぞれの腕の役目を認識することができます。
右手だけでボールを打つ場合、左手で右肩を押さえ、体の回転を意識しながら打ちます。左手だけでボールを打つ場合、右手は右足側にぶら下げたままで、やはり体の回転を意識しながら打ちます。振り幅は肩よりも下の高さで構いません。
腕と体が同調するとショットの安定性が格段にアップする
ボールを上手に打てるかどうかは、それほど重要ではありません。腕の動きと体の動きを同調させることが目的なので、ボールに当てることよりも、体の正面でボールをとらえることを重視してください。ポイントはワキを開かないことです。ワキを締めて体を回すと、腕の動きと体の動きが同調してきます。
腕と体が同調してくると、スイングの際にグリップエンドが体の近くを通るようになります。グリップエンドの動きが安定してくると、ショットの安定性も格段にアップします。右手だけで5球打った後、左手だけで5球打ち、その後に両手で打つと、それぞれの腕の正しい動きがスイングに反映されてくると思います。そうなれば、非常に丁寧なスイングになります。
目先のことだけを考えれば、両手でクラブを握ったほうがボールに当たりやすいわけですから、気分よく練習することができます。しかし、長い目で見て上達につながる練習をしたいのであれば、片手でボールを打つ練習というのも、選択肢の一つとしてオススメです。
教えてくれた人 石井忍(いしい・しのぶ)プロ
1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年にプロ入り。翌年からツアー参戦。2014年に千葉県千葉市にあるゴルフ練習場「ジャパンゴルフスクール」内に「エースゴルフクラブ千葉」を設立。2016年には「エースゴルフクラブ神保町」もオープンし、アマチュア向けのレッスン活動も展開している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/小板直樹 撮影協力/エースゴルフクラブ千葉
石井忍の「練習場でうまくなる」記事一覧
(1) 練習場で意識する二本柱編 - (2) 打つよりスイング確認編 - (3) スイングの力量調整編 - (4) 片手打ち練習の効能編 - (5) アイアンショット練習編 - (6) アプローチに自信をつける編 - (7) スライス解消ショット練習編 - (8) 1打ごとに丁寧セットアップ編 - (9) ターゲットを避ける練習編 - (10) 振るよりハザード回避編 - (11) ラウンド前日の想定練習編 - (12) ラウンド後の練習編 - (13) クロスハンドグリップで調整編 - (14) リリース早すぎの罠編 - (15) 右足に体重のウソ編 - (16) スライス解消ポジション編 - (17) フックの悩み解消編 - (18) ラウンド間隔が空いたとき編 - (19) マン振り飛距離を把握編 - (20) FWやUTをアプローチに編