石井忍の「練習場でうまくなる」第1回~「本番の想定」と「体の動き」…練習はこの二本柱が必要!
練習場の成果をコースで発揮できなければ意味がない
皆さん、初めまして。プロゴルファーの石井忍です。
私は現在、千葉県千葉市にあるゴルフ練習場「ジャパンゴルフスクール」の2階に「エースゴルフクラブ千葉」というゴルフスクールを設立し、アマチュア向けのレッスン活動を行っています。
ゴルフ練習場には日夜、多くの方が練習に訪れますが、練習場ではいいショットが打てるのに、コースに出るといいショットが打てなくなってしまう人がたくさんいます。また、練習方法自体がコースでのプレーを想定したものになっていないのでは?と感じることもあります。
一方で、正しい体の動きや正しいクラブの動きが身についていないために、いくら練習しても上達に結びついていない人もたくさんいると感じています。
練習場でもコースを想定して練習したほうがいい
練習場で行うべき練習は2種類あると私は考えています。
1つ目は、コースでのプレーにつなげるための「リンク状態」の練習です。
多くの人は、練習場を訪れた際、ただひたすらボールを打ち続けています。真っすぐ飛べば納得の表情を浮かべ、ミスショットが出ても首をかしげるくらいで、次々とボールを打っていきます。
しかし、実際にコースに出た時は、1打のミスショットがスコアを大きく左右します。また、コースに出ると練習場のように何のプレッシャーもなくショットを打てる場面はありません。池やバンカー、OBなどのプレッシャーを受けながらショットに挑まなければならないですから、練習場でナイスショットが出たからといって、コースで同じショットが打てるとは限らないわけです。
それであれば、練習場の時点からコースを想定して、プレッシャーを感じながら練習を行ったほうが、スコアアップにつながるはずです。
正しい動きを積み重ねないと、上達にはつながらない
ただ、いくらコースを想定して練習しても、正しい体の動きや正しいクラブの動きが身についていなければ、いつまで経ってもショットが安定しません。下手を固めるだけになってしまいます。
そのような人は、コースを想定して練習するのはいったん置いておいて、正しい体の動きや、正しいクラブの動きを覚えるための「セパレート状態」の練習を行う必要があります。
この2種類の練習をバランスよく行うことで、練習の成果をコースでも存分に発揮できるようになります。
具体的な練習方法については、次回以降にお伝えしていきます。
教えてくれた人 石井忍(いしい・しのぶ)プロ
1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年にプロ入り。翌年からツアー参戦。2014年に千葉県千葉市にあるゴルフ練習場「ジャパンゴルフスクール」内に「エースゴルフクラブ千葉」を設立。2016年には「エースゴルフクラブ神保町」もオープンし、アマチュア向けのレッスン活動を展開している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/小板直樹 撮影協力/エースゴルフクラブ千葉
石井忍の「練習場でうまくなる」記事一覧
(1) 練習場で意識する二本柱編 - (2) 打つよりスイング確認編 - (3) スイングの力量調整編 - (4) 片手打ち練習の効能編 - (5) アイアンショット練習編 - (6) アプローチに自信をつける編 - (7) スライス解消ショット練習編 - (8) 1打ごとに丁寧セットアップ編 - (9) ターゲットを避ける練習編 - (10) 振るよりハザード回避編 - (11) ラウンド前日の想定練習編 - (12) ラウンド後の練習編 - (13) クロスハンドグリップで調整編 - (14) リリース早すぎの罠編 - (15) 右足に体重のウソ編 - (16) スライス解消ポジション編 - (17) フックの悩み解消編 - (18) ラウンド間隔が空いたとき編 - (19) マン振り飛距離を把握編 - (20) FWやUTをアプローチに編