QP関雅史のギア分析!第5回・アマチュアにベストなウェッジはセットもの?単品?

QP関雅史のギア分析!第5回・アマチュアにベストなウェッジはセットもの?単品?

クラブセッティングで悩ましいのは、アイアンセットのウェッジをそのまま使うか、それともウェッジだけ単品で売られているモデルを購入するかということ。

予算さえ許せば、憧れのブランドのウェッジをバッグに入れておきたいところだが、果たして出費に見合ったメリットがあるのだろうか。セットものと単品ウェッジの特徴を比較してみた。

易しさで選ぶならセットもの、バリエーションなら単品

ツアープロのほとんどが、ウェッジだけ契約外のメーカーのものを使っている。これを真似してもいいのだろうか。関プロの回答は明快だ。

「100から90を切るくらいが目標なら基本的にはアイアンセットのウェッジで十分です。ソール幅が広いし、普通に寄せたりバンカーから出したりするぶんにはむしろ易しいといっていいでしょう。プロや上級者の中にも、わざわざセットものの中から自分の使いやすいウェッジを見つけて入れている人がいるくらいです。また、アイアンから顔や重量の流れが続いているところは、スイングが安定しない人にとって大きなメリットになります。どの番手を持っても違和感がなく、同じタイミングで振ることができるからです。ロフトピッチも考えられているので、選択に悩む必要もありません」

かといって、単品ウェッジにメリットがないわけではない。

「セットものに比べてヘッドがコンパクトなので抜けがよく、スピンがかかります。形状やバンスなど種類が多く、選べるところは一番のメリットです。一般的にリーディングエッジがストレートなものはスクエアに構えやすく、丸いものは開いて構えたときに違和感がない。バンスも構え方や打ち方に合わせて選べます」

ロフトバリエーションが多いのも単品ウェッジだ。

「セットものはロフト角を選べませんが、単品の主要モデルなら2度刻みで選べます。さらにネックを曲げて調整できるので細かくピッチコントロールできます。ある程度技術が身についてロフトで精密に距離を打ち分けたい人には最適です」

一番大事なのはアイアンとの適正な重量差

では、ウェッジのシャフトは何を選んだらいいのだろうか。特にアイアンがカーボンの場合、同じカーボンでそろえたほうがいいのか、ウェッジだけスチールにしたほうがいいのか。

そもそも、単品ウェッジにカーボンという選択肢はない。

「流れを考えたら、アイアンと同じシャフトがいいでしょう。ウェッジのシャフトを選ぶ際に注意したいのは、重量の逆転が起こらないようにすること。同じタイミングで振れるようにするためには、アイアンからサンドウェッジまで、各番手間の重量差を7グラムから12グラムの間でそろえるのが理想です。よくありがちなのはアイアンに60グラムのカーボン、ウェッジに90グラム台の軽量スチール、または、アイアンに90グラムの軽量スチール、ウェッジに〈ダイナミックゴールド〉という組み合わせですが、どちらも30グラム以上の重量差があるのであまりおすすめできません」

ウェッジだけ重くするという考え方は、勘違いから生まれたものだと関プロは指摘する。

「昔、海外のウェッジが入ってきたとき、短くカットして使うのが前提だったものを長いまま使ってしまった名残です。本来ウェッジは、ヘッドバランスが軽めのほうが下に刺さらないし、操作もしやすくなります」

ウェッジはアイアンの次に使うクラブなので、つながりが大切なのは当然。かっこよさや流行にとらわれず、できるかぎり慎重に選びたいものだ。

構成/吉田宏昭(ゴルフライター)
撮影/鈴木祥

教えてくれた人: 関雅史(せき・まさし)プロ

1974年9月28日生まれ、PGA公認A級インストラクターとクラブフィッターの二足のわらじを履く異色プロ。これまで指導したゴルファーは延べ1万人以上、クラブフィッティングは3000人以上。東京都北区でゴルフスタジオ『ゴルフフィールズ』を主宰する傍ら、雑誌・テレビ等メディアでも活躍中。

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