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QP関雅史のギア分析!第25回・バンカーが苦手、適正なバンス角はどれくらい?

QP関雅史のギア分析!第25回・バンカーが苦手、適正なバンス角はどれくらい?

Q.バンカーでたいてい弾かれてホームランしてしまうのですが、ローバンスのものを選ぶなど、ウエッジの選び方で解決する方法はありますか?

A.たしかに、ローバンスのウエッジを使うのは解決方法の一つです。ただし、ウエッジはバンカーだけで使うクラブではありません。ハイバンスとローバンス、それぞれの長所と短所を比較したうえで選ぶようにしましょう。

ハイバンスもローバンスも一長一短

最近は同じロフト角でバンス角を選べるウエッジが増えている。しかし、種類が多すぎて迷ってしまう人も多い。また、プロが使っているからと安易に真似をして自分に合わないウエッジを購入してしまうケースもある。

ウエッジの適正なバンス角の選び方について、クラブフィッティングに精通する関雅史プロに教えてもらった。

「まず、ハイバンスの長所はダフリにくいこと。リーディングエッジが地面に刺さりにくく、ヘッドが手前から入ってもソールが滑ってボールにコンタクトできます。短所は、質問者のケースのようにソールが弾かれやすいことです。一方、ローバンスはソールしたときにリーディングエッジが地面から浮かないので、ボールにクリーンに当てることができます。出球の高さやスピン量をコントロールしやすいという長所がある反面、上からヘッドを入れると手前の地面に刺さりやすい短所があります。クルマに例えるなら、ハイバンスは誰でも使えるオートマチック車、ローバンスはテクニックを使いたい人のためのマニュアル車です」

アマチュアにはローバンスがおすすめ

では、具体的にどれくらいのバンス角を選んだらいいのか。

「サンドウエッジのバンス角は10から12度がスタンダード。14度以上あればハイバンス、8度以下がローバンスになります。よほどテクニックがある人以外は10度以上を選んだほうが無難です。質問者の場合も、バンカーショットだけを考えれば8度でもいいような気がしますが、バンカーで毎回弾かれるということはアプローチもそれほど得意ではないように思われます。もしそうであれば、バンス角はせめて10度か12度は欲しいところです。そして、バンカーで弾かれないようにするには、フェースを閉じたままで使う方法をおすすめします。なぜなら、サンドウエッジはフェースを開くほどバンスがきいて弾かれやすくなります。とくに、砂が固く締まっているとき、砂が薄い場所などではフェースを開かないで打つか、開いても少なめにするといいでしょう。バンカーショットはフェースを開いて打つものと思い込んでいる人も多いのですが、サンドウエッジはもともとバンカー用に作られているので、フェースを開かなくてもちゃんとボールを出すことができます」

このほか、最近はフェースを開いたときにバンスが効きすぎないようにソール形状を工夫したウエッジもある。

「ウエッジは様々な状況で使うクラブなので、信頼できるプロやショップに相談するのがベター」と関プロはアドバイスする。

教えてくれた人 関雅史(せき・まさし)プロ

1974年9月28日生まれ、PGA公認A級インストラクターとクラブフィッターの二足のわらじを履く異色プロ。これまで指導したゴルファーは延べ1万人以上、クラブフィッティングは3000人以上。東京都北区でゴルフスタジオ『ゴルフフィールズ』を主宰する傍ら、雑誌・テレビ等メディアでも活躍中。
構成/吉田宏昭(ゴルフライター) 撮影/斉藤秀人 撮影協力/ゴルフフィールズ

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