QP関雅史のギア分析!第1回・上達の遅い人がはまるシャフトの硬さ選びの落とし穴

QP関雅史のギア分析!第1回・上達の遅い人がはまるシャフトの硬さ選びの落とし穴

好みのヘッドを見定める。飛ぶと評判のシャフトを選ぶ。

そこまでは慎重でも意外とシャフトのフレックスはSと決めつけて、無頓着なゴルファーが多いことだろう。思い込みが強かったり、見栄を張ったり、なんとなくで選んだり。

実は、せっかく買ったドライバーを生かすも殺すもシャフトのフレックスの選び方次第。自分に合ったシャフトで飛距離アップを目指そう。

フレックス表記をあてにしてはいけない?

ドライバー選びで意外と悩ましいのがシャフトのフレックスだ。

重量と長さは絶対値であるがゆえに、いったん自分の適正な数値をつかめば、よほど体力が向上したり衰えたりしないかぎりそうそう変える必要はない。しかし、フレックスに関してはクラブを買い換えるたびに見直さなければならない。最初にその理由を関プロに教えていただいた。

「まずは、フレックス表記には統一された基準がないことを覚えておいてください。例えば、アスリートモデルとアベレージモデルではフレックス表記の基準が違います。同じSでもアスリートモデルのほうが硬く、アベレージモデルのほうが軟らかいのです。SとRで硬さが逆転なんてことも起こりうるのです。また、メーカーによって測定方法が異なったり、同一メーカーでもモデルによって基準が異なったりすることもあります」

また、まったく同じシャフトであって、組み合わせるヘッドによって硬さのフィーリングは変わる。

「重量のあるヘッドや重心距離の長いヘッドはシャフトのしなりが大きくなるので、同一フレックスでも軟らかく感じます。逆に軽いヘッドや重心距離の短いヘッドは硬く感じるものです」

合わないシャフトは百害あって一利なし

「帯に短し、襷に長し」ということわざは、まさにシャフトに当てはまる。

「硬すぎるシャフトを使うと、シャフトのしなりを感じないので、自分の体や腕をしならせて打とうとしがち。そのためスイングの軸がぶれてしまい、出球が安定しなくなります。一方、軟らかすぎるシャフトは、オフセンターヒットした際にフェースのぶれが大きくなるので、ミスが大きくなってしまうのです」

せっかく高性能なドライバーを手に入れたとしても、フレックスが合わなければ、パフォーマンスを十分に引き出すことはできないばかりか、上達の妨げにもなりかねない。スイングとクラブフィッティングの両方に精通する関プロは次のように提言する。

「上級者ほどシャフトのスペックにこだわっていますが、むしろシャフトの影響を受けやすいのは初心者やアベレージ層のほうです。中には自分のドライバーにどんなシャフトがついているのか知らないような人もいますが、上達したいと思っているならもっとシャフトにも関心を持ってほしいです」

「ぼくはSに決めている」「私にはRが合う」といった思い込みは失敗の元。ドライバーを買い換えるときは、いままで使っていたクラブのスペックを参考にしつつも、改めてフレックスを選び直す必要がある。さらにつけ加えるならシャフトのスペックで見栄を張ることも慎むべきだ。

「ツアープロがハードなスペックを使うのは決して見栄ではなく、そこにメリットを感じているからです。硬いシャフトを使うのは、フェースのぶれをできるだけ小さくして自分のテクニックを出しやすくするため。重いものを使うのは慣性モーメントを大きくして曲がりを抑えるためです。プロとは目的の違うアマチュアが形だけを真似しても何のメリットも得られません」

では、ずばりアマチュアが選ぶべきフレックスはどれか。

「シングルを目指す人は、少し硬めのSやSRがいいでしょう。自分のミスがわかりやすいからです。ドライバーの力を借りて飛ばしたい人はしなりを使えるRないしSRのほうが飛ぶでしょう。ヘッドスピードを目安に選ぶなら、アベレージモデルのRは38m/s前後の人がストライク。アスリートモデルなら同じRでも適正スピードは40m/s前後になります。アスリートモデルのSは45m/s前後が対象と考えてください」

ただし、冒頭、関プロに教えていただいたようにシャフトのフレックス表記はあくまで目安である。

最終的にはいろいろなスペックを試打して、自分が振りやすいと感じるものを選ぶこと。もしくは、きちんとしたクラブフィッティングを受けることが失敗しないシャフト選びのコツだ。

構成/吉田宏昭(ゴルフライター)
撮影/鈴木祥

教えてくれた人: 関雅史(せき・まさし)プロ

1974年9月28日生まれ、PGA公認A級インストラクターとクラブフィッターの二足のわらじを履く異色プロ。これまで指導したゴルファーは延べ1万人以上、クラブフィッティングは3000人以上。東京都北区でゴルフスタジオ『ゴルフフィールズ』を主宰する傍ら、雑誌・テレビ等メディアでも活躍中。

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