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QP関雅史のギア分析!第9回・パターの機能と打ち方をマッチさせるコツ

QP関雅史のギア分析!第9回・パターの機能と打ち方をマッチさせるコツ

ゴルフショップへ行くと売り場こそ小さいが、多彩な種類が置いてあるのがパターだ。

パターヘッドの形状は、おおよそ次の4つのタイプに分類できる。
シャフトがヒールについているL字パター、昔ながらのピンタイプ、かまぼこ形のマレットタイプ、異形ヘッドの大型マレットだ。いわばここがパター選びの入口である。スタート地点を間違えるといつまでたっても自分に合ったパターにはたどり着けないので、流行に惑わされたりせず慎重に見極めたい。

「こう動かして欲しい!」パターの気持ちを見極めよう

ほとんどのアマチュアは、プロとまったく同じスペックのドライバーを使おうなどとは考えないが、パターならそっくりそのまま真似できる。このため、ショップ店頭ではそのとき活躍している旬のプロが使うパターが売れ筋となる。だが、それなりに打てるとはいえ、本当にそのパターが自分に合っているのだろうか。パターの形状は単なるデザインではなく、それぞれに意味がある。それを理解した上で、自分との相性を見極めたい。

「パターにはそれぞれ個性があって、こういう風に動きたいという意思を持っています。L字パターは車のワイパーのようにイントゥインに動きたい。慣性モーメントの大きい大型マレットは、レールの上を走るようにラインに対してまっすぐ動きたい。ピンタイプとマレットタイプはその中間です」

では、そのパターさえ使えば、パターなりのストロークができるかといえば、決してそうではないところにパター選びの難しさがあると関プロ。

「人間にも個性があるからです。イントゥインに動かしたい人が、まっすぐ動きたい大型マレットを振ると、個性がぶつかりあって動きがギクシャクしてしまいます。逆にまっすぐ動かしたい人がL字タイプを使ってもストロークが不安定になります」

いろいろな形を試して自分の打ち方を見極める

肝心なのは自分の自然なストロークとパターの動きをマッチさせることだ。とはいえ自分がどう振っているかは自分ではわかりづらいものだ。

「プロに見てもらうのが一番ですが、自分でもある程度ストロークの傾向をつかむことができます。それにはショップでいろいろなパターを打ってみることです。試打をしているうちに、狙った方向に対してボールがまっすぐ出やすいのはどの形かがわかるようになります」

それでも自信がなければ、最初はピンタイプかマレットタイプから入るのがおすすめだ。

「ピンタイプやマレットタイプは寛容性があるので、イントゥインに振ることもストレートに振ることもできます。最初はどちらかで練習して、もう少しイントゥインに動かしたいとかストレートに動かしたいと感じるようになったら、L字や大型マレットを試すといいでしょう。自分の打ち方がわからないうちから、はやっているからといって極端な個性のパターに手を出すことはおすすめできません」

まずは己を知り、次に相手(パター)を知ること。パットが苦手な人に多い傾向だが、入らないからとパターをとっかえひっかえすることは、己を見失うことにつながりかねないので慎みたい。

教えてくれた人: 関雅史(せき・まさし)プロ

1974年9月28日生まれ、PGA公認A級インストラクターとクラブフィッターの二足のわらじを履く異色プロ。これまで指導したゴルファーは延べ1万人以上、クラブフィッティングは3000人以上。東京都北区でゴルフスタジオ『ゴルフフィールズ』を主宰する傍ら、雑誌・テレビ等メディアでも活躍中。

構成/吉田宏昭(ゴルフライター) 撮影/鈴木祥
撮影協力/ゴルフフィールズ

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