- 11月29日(土)
- 「教えて!Nory」解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
この前、大雨の翌日、ホームコースに行くと、ほとんどのバンカーに水溜まりができていて、
おまけに流れた雨で砂が削られて溝のようになっているところもありました。
そこで、質問です。
雨で削られた溝の中のボールは動かすことはできますか?
スタンスが、溝にかかった場合はどうですか?
また、バンカーのほとんどが水たまりになっているなど、
ボールをドロップできる箇所のない場合はバンカーの外にドロップできますか?
よろしくお願い致します。
【解説】
ご質問者様、ご質問ありがとうございます。
雨で削られたバンカー内の溝は自動的に修理地にはならないため、
競技委員が修理地と定めない限り、罰なしの救済はありません。(コースマーキングする5B(4))
JLPGAの場合は、クラブが入らないほどのバンカー内の深い流水跡は立ち会った競技委員が修理地として認めますが、
それ以外のものはあるがままにプレーします。
修理地として認めた深い流水跡は、球が触れている、スタンス区域がかかる、
またはスイング区域がかかった場合は救済が認められます。
救済を受ける場合、球がどのコースエリアに止まっていたかによって
完全な救済のニヤレストポイントと救済エリアは異なります。
例えば、球がバンカー内であれば罰なしの救済はそのバンカー内でなければなりません。
球がラフなどのジェネラルエリアにあり、スタンスがバンカー内の深い流水跡にかかる場合は、
完全な救済のニヤレストポイントと救済エリアはジェネラルエリアになります。
バンカー内のほとんどが水溜まりになっており、救済箇所がない場合は、
そのバンカー内に罰なしで最大限の救済を受けることができます。(規則16.1c)
バンカー内の最大限の救済とは、
球の元の箇所に最も近く、しかし、その箇所よりもホールに近づかない、
水溜まりによる障害が最小となるそのバンカー内のポイントを基点として、
ホールに近づかない1クラブレングス以内のそのバンカー内に球をドロップすることです。
(定義:最大限の救済を受けることができるポイント)
別の選択肢として、バンカーの外に1罰打で後方線上の救済をすることもできます。(規則16.1c(2))
ご参考にして頂けますと幸いです。