- 9月28日(土)
- 「教えて!Nory」解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
あるパー3でのこと。4番目に打った同伴者のボールは左OBか、ややこしいラフへ。
打ち直しのボールはあわやカップインのナイスショット、最悪でもボギーは確定。
しかし、このボールを打つ際「打ち直しします」あるいは「暫定球打ちます」とは何も言いませんでした。
この場合、2球目のショットに対して打ち直し要求できるのでしょうか?
あるいは1球目は放棄とみなすのでしょうか?
(結果は1球目見つかりボギーで上がりました)
【解説】
ご質問ありがとうございます!
規則18.3bには
「暫定球をプレーするときはストロークを行う前に
誰かに宣言しなければならない」とあります。
「プレーヤーが暫定球をプレーする意思があったとしても
それを誰かに宣言せずに、直前のストロークを行った場所から球をプレーした場合、
その球はストロークと距離の罰のもとにそのプレーヤーのインプレーの球となる」
とも書かれています。
なので、何の宣言もせずにティーイングエリアから打った2つめの球はインプレーの球であり、
その球でホールアウトしなければなりません。
ちなみに、この場合は1球目を放棄したことになり、もはやインプレーの球ではないので、
その球でホールアウトしたということは、誤球をプレーしたことになります。
次のホールのティーショット前に訂正しなければ失格となります。(規則6.3c)
また、今回のように暫定球の宣言をしなかった2球目のショットに対して、
他のプレーヤーが打ち直し要求をすることはできません。
ストロークと距離の罰のもと、2球目がインプレーの球になります。
暫定球のプレーであることを明確にすることはプレーヤーの責任であり、
宣言する場合、規則には「暫定」という言葉を使うことが最善であると書かれています。
プレーヤーが暫定球をプレーすることを明確に示す宣言の例として
「規則18.3に基づいて球をプレーします」や「念のために別の球をプレーします」は認められますが、
「もう一回打ちます」や「別の球を打ちます」は認められませんので気をつけましょう。(詳説18.3b/1)
「打ち直しします」という言葉も暫定球の宣言とは認められません。
何故ならその言葉だけでは、暫定球とも取れるし、
ストロークと距離の罰のもとに打ち直すとも解釈できるからです。
覚えていただけますとご自身のラウンドに役立つと思います。