- 2月8日(土)
- 7罰打を自己申告しながらも3位フィニッシュ解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
2024年12月にオーストラリアで開催されたビクトリアンPGA選手権で、
アンソニー・クエイル選手が1ラウンド目に7罰打を課されてしまいました。
この大会では、13番ホールの青線で囲まれた一部でプリファードライの救済を認める追加ローカルルールが出ていたのですが、
クエイルは18ホール全てにプリファードライの救済ができると思い、
その誤りを15番ホールで同伴プレーヤーに指摘されるまで気づきませんでした。
インスタートだったクエイルは、その場でレフェリーを要請し、
そこまで4回誤ってプリファードライの処置をしてしまったと申告。
そのうち、1回は球のあった元の箇所にリプレースしてプレーをし、
3回は球のあった箇所から少し離れた位置にプレースしてプレーをしました。
これによりプリファードライの救済が認められていないフェアウェイで球を拾い上げたので、
1罰打を受けます。(規則9.4b)
それを元の位置にリプレースしてプレーすればその1罰打で済みますが、
違う場所にプレースしてプレーした場合は規則9.4に違反して誤所からのプレーで2罰打となります。
その結果、インプレ―の球を拾い上げて元の箇所にリプレースした1罰打と
3度違う箇所にプレースした6罰打で合計7罰打を課しました。
そんな厳しいスタートだったにも関わらず、クエイル選手はめげずにプレーを続け、大会を3位でフィニッシュしました。
しかしこの違反がなければ優勝できたと思うとやはり大きな痛手でした。
クエイルは、「追加ローカルルールをちゃんと読まなかった自分に責任がある」とコメントしましたが、
プリファードライが出たときは18ホール全てとは限らず、
数ホール限定の場合もあれば、1ホールのごく一部分のときもあるので、
しっかり読んでからスタートしましょう。