- 2月14日(土)
- ラウンド中に突然の病気や怪我に見舞われた場合解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
昨年の大会で、ある組のプレーのペースがやや遅いと思い、パー3のティーイングエリアから少し離れたところでプレーを見ていました。
2人がティーショットを終え、3人目のプレーヤーがティーアップしようとしたら手から球がポロっと落ち、
そのままバタンと倒れてしまいました。
驚いた私は、慌ててギャラリーロープをくぐり、プレーヤーの元へ駆け寄ると、顔色は悪く意識が朦朧としていました。
これはとてもじゃないけど、プレーが続けられる状態ではないと思っていたところ、
ギャラリーの中にお医者さんがおり、その場で介抱してくださいました。
そのお医者さんによると、プレーヤーはめまい症を患っているので、ひとまず日陰に連れていって横にしてあげるといいとのことで、
ギャラリーの目に入らない涼しい場所まで連れていき、仰向けの状態で休ませることにしました。
しかし回復するまでずっと待つ訳にも行かず、同伴プレーヤーも困惑していました。
このような状況で適用されるのが、規則5.6aの「プレーの不当の遅延」です。
通常、プレーヤーはラウンド中にプレーを不当に遅らせてはいけません。
しかし突然の病気や怪我に見舞われた場合は、回復のために15分までの時間が認められます。
例えば、ラウンド中に熱中症になったり、蜂に刺されたり、転んで捻挫をしたりした場合です。
このケースでは、プレーヤーは12時40分にプレーを止めたので、
同伴プレーヤーと医師に12時55分まで回復を診ることができると伝えました。
するとプレーヤーは7分ほど横になったところで回復し、プレーを続けることにしました。
プレーヤーは15分の時間を使い切っていないので、もしまた気分が悪くなった場合、残りの8分間を治療に当てられると伝えました。
つまり15分という制限時間は、プレーを止めて処置に費やす合計時間であり、
再度、治療が必要となれば残りの時間を充てることができます。
その後、万が一に備えてしばらくその組に付いていきましたが、
プレーヤーは残りのホールを止まることなくラウンドを終えることができました。
もし治療に15分を超えてしまった場合は、不当の遅延となり罰が課されます。
一回目の違反は1罰打となるので、プレーを続けるか棄権するかを考える要因となるでしょう。
また処置で時間を要する場合は、後ろの組を先に行かせることも考慮します。