- 11月1日(土)
- 「教えて!Nory」解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
いつも楽しく聞いています。
特に、教えて!Noryは本当に参考になります。
ホームコースの6番ホールのロングホールには、グリーン手前50ヤードくらいにクリークが横切っていて、
グリーン右手前と右横にバンカーがあります。
残り140ヤードくらいから第3打を打ったところ、ハーフトップでクリーク方向に飛んで行きましたが、逆光のためよく見えませんでした。
マーカーの方が、「池だね。」と言ったので、最後にクリークを横切ったと思われる地点から
2クラブレングス以内にドロップして第5打目を打ち、5オン2パットのダボと申告しました。
ホールアウト後、7番のティーインググラウンドに向かう時にグリーン横のバンカーに私の第3打が入っていたのを見つけました。
クリークの石に当たって跳ねてグリーン横のバンカーに入ったようです。
それを見て、誤球の2罰打を付加して、9打と修正して申告しましたが、この措置は正しかったのでしょうか?
正しい措置とスコアを教えて頂ければ幸いです。
よろしくお願い致します。
【解説】
ご質問者様、ご質問有難うございます。
解答から申しますと、6番ホールのスコアを9と申告したのは誤りです。
このケースでは「分かっている、または事実上確実」の基準が満たされているか、否かで2つの可能性があります。
1つ目は、ご質問者様の3打目がペナルティーエリアに入ったことが「分かっている、または事実上確実」だった場合、
ラテラル救済の処置は正しかったと言えます。
それなので、ダブルボギーの7がそのホールの正しいスコアになります。
これは、たとえ球がペナルティーエリアに入っていなかった事実がホールアウト後にわかった場合も同じです。(規則17.1c)
2つ目は、ご質問者様の3打目がペナルティーエリアに入ったことが「分かっている、または事実上確実」ではないのに
ラテラル救済をした場合、ドロップして打った球は誤所からのプレーになります。
この処置で適用できる唯一の規則はストロークと距離の罰なので、
誤ってラテラル救済をした処置は誤所からの重大な違反になるでしょう。(規則14.7b)
このような場合、次のホールのティーショットを打つ前に誤りを訂正しなければなりません。
つまり、ストロークと距離の救済の1罰打と誤所からのプレーの2罰打の合計3罰打を加えて、
3打目地点に戻って行うストロークは7打目になります。
そうしなかった場合は失格になります。
そもそも、「分かっている、または事実上確実」とはプレーヤーの球に起きたことを決定するための基準で、
単に可能性がある、または起こりそうであること以上である場合か評価しなければなりません。
それは、疑念はほんのわずかにあるものの、
合理的に入手可能なすべての情報は問題になっている出来事の起きた可能性が
95%以上であることを示している場合のことです。(定義:分かっている、または事実上確実)
このケースではご質問者様や同伴プレーヤーは球が池に入ったことが見えておらず、
球の飛んだ方向や距離をもとに、「恐らく池であろう」という70%〜80%ほどの確率なのではないかと推測します。
さらにクリークに石がゴロゴロある場合は、球が石に当たって大きく跳ねる可能性があるので、この数値は下がります。
すると、2つの選択肢のうち、2個目の3打目に打ちに戻って7打目としてプレーしなければならないのが正しい処置だと推測します。
ご参考にして頂けますと幸いです。





