- 8月2日(土)
- 「教えて!Nory」解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
おはようございます。
先日のラウンドでのことです。
グリーン横のガードバンカーにボールが転がり込み、ヘリにボールがへばり付いてしまいました。
グリーン方向にテークバックが取れず、同伴者の助言に従いアンプレヤブルを宣言したのですが、
正しい処置だったのでしょうか。
またこの場合、その後の処置はどうするべきだったでしょう。
同伴者がバンカー内の打てる場所にリプレースして1罰打と言ったので従ったのですが、
正しかったでしょうか。
【解説】
ご質問者様、ご質問ありがとうございます。
バンカー内でストロークができない場合、アンプレヤブルとみなして救済することはできます。(規則19.2)
ただし、その方法は球をプレースではなく、ドロップしなければなりません。
もしバンカー内でプレーを続けたい場合は、1罰打で2つの選択肢があります。
1つ目はラテラル救済で、
バンカー内で球の箇所からホールに近づかない2クラブレングス以内の救済エリアにドロップです。
2つ目は後方線上の救済で、
バンカー内でホールから球を結んだ後方線上にドロップです。
もし球が止まっている位置からして、この2つのドロップ箇所が好ましくない場合は、
2罰打でバンカーの外でドロップすることができます。
その方法は、バンカーの外でホールから球を結んだ後方線上にドロップすることです。
またプレーヤーはいつでもストロークと距離の罰で、
直前のストロークが行われた場所からプレーをすることができます。(規則14.6)
これがティーショットであれは、ティーイングエリアからプレーすることになり、
フェアウェイやラフなどのジェネラルエリア、或いはバンカーからプレーした場合は、
その地点からホールに近づかない1クラブレングス以内に球をドロップしてプレーを続けます。
また稀ではありますが、高速グリーンからプレーした球がバンカーのヘリに止まった場合は、
パットした箇所に球をプレースしてプレーを続けることができます。
つまりストロークした球の止まった所からプレーしたくないと思えば、
いつでも1罰打で直前のストロークが行われた箇所から再プレーすることができます(規則18.1)。
この質問で気になったのは、同伴プレーヤーの「助言」という言葉です。
もし同伴プレーヤーが、バンカーにある球のライを見て、
打てそうにないと思い、「アンプレヤブルしたらいいんじゃない」とか
「自分だったらアンプレヤブルする」とプレーヤーに言ったとすると、
それはプレーする方法の決定に影響を与えた可能性があるのでアドバイスを与えたことになり、
その同伴プレーヤーは2罰打を受けます。(定義:アドバイス)
プレーヤー本人は、そのアドバイスに従ったとしても、
そもそもアドバイスを求めていなければ罰はありません。
また同伴プレーヤーはアンプレヤブルの処置の方法を伝えていますが、
その方法が正しいか誤りかに関わらず、規則を知らせることはアドバイスには含みません。
覚えて頂けると幸いです。