- 2月3日(土)
- 「教えて!Nory」解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
パッティンググリーン上での球の拾い上げについての質問です。
4人でキャディー付きのラウンドでした。プレーヤーA、B、C、Dとします。BとCは夫婦。
あるホールで、Bの球のみグリーン脇にあり、3人の球はグリーン上にありました。
Bがアプローチするときに、Aの球がカップとの間にあったので、Aがマークして拾い上げようと動きだそうとしたときに、
球の近くにいたCさんがAの球をマークして拾い上げてしまいました。
AはCに球の拾い上げについて依頼していません。
この場合、罰はつくのでしょうか。また誰にいくつの罰になりますか。
規則14によれば、球を拾い上げることができるのはプレーヤーか、
そのプレーヤーの承認を受けた者とあります。
パッティンググリーン上では、キャディーはプレーヤーの承認が無くても、
球を拾い上げることができるとあります。
【解説】
ご質問ありがとうございます!
このケースでは誰にも罰はつきません。
何故なら、ストロークプレーにおいて同伴プレーヤー同士は外的影響となるからです。
外的影響とは、外部からもたらされた影響という意味です。
例えばカラスなどの動物も外的影響です。
規則9.6には、
「外的影響がプレーヤーの止まっている球を拾い上げたり、
動かした場合、罰はない」とあります。
それなのでCさんがBさんの球を動かしても誰にも罰はなく、
その球をリプレースすればよいだけです。
これはCさんがマークをせずにBの球を拾い上げたとしても、
或いはフェアウェイで誤ってCさんがBさんの球を蹴って動かしてしまっても無罰となります。
ストロークプレーでは同伴プレーヤーは外的影響とお伝えしましたが、
これがマッチプレーでは外的影響ではなくなります。
マッチプレーでは、規則9.5が適用され、
「相手がプレーヤーの止まっている球を拾い上げたり、動かしてしまった場合、
動かしたプレーヤー(相手)に1罰打がつき、その球をリプレースしなければなりません」。
しかしこれには幾つか例外があり、球の捜索中か、プレーヤーの承認を受けたか、
グリーン上で相手の球をマークして拾い上げたのであれば無罰となります。(規則9.5例外)
昔は質問者さんが最後に指摘しました
「規則14によれば、球の拾い上げはプレーヤーかプレーヤーの承認を受けた者」というご指摘ですが、
これはストロークプレーでは主にプレーヤーのキャディーに該当します。
それは同伴プレーヤーが承認なしでプレーヤーの球を拾い上げても罰はないからです。
しかしマッチプレーでは、相手のプレーヤーもこの規則に関わり、違反をすると1罰打となります。
幾つか例外はあるものの、基本的には相手の球を拾い上げるときは、
常に承認を得るようにしましょう。(規則9.5)