楽天GORA presents タケ小山のルール・ザ・ワールド 2022年4月放送分楽天GORA presents タケ小山のルール・ザ・ワールド 2022年4月放送分

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4月2日(土)
プレー中の立ち位置と危険回避についてのマナー解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

同伴プレーヤーと一緒に、楽しく安全にプレーをするために
幾つか気を付けて頂きたいことがあります。

ひとつは同伴プレーヤーがショットをするときの立ち位置なのですが、
打つ時にそのプレーヤーの邪魔にならないよう視界に入らないことが大切です。
それはプレーする方向の後方や前方になります。

また横に立っている場合でも、太陽の向きによって影が視界に入る場合がありますので、
基本的にショットをするプレーヤーからある程度離れた位置にいることがベストです。

そしてプレーヤーがショットするときは、音を立てないように気を付けましょう。

また同じ組の誰かがショットをしたときは、
球が飛んでいった方向を最後までしっかり見ておきましょう。

ショットが曲がって林や池の方向へ飛んでいった場合、
球の止まった位置が分かれば、球の捜索や救済処置をするときにとても助かります。

そして万が一、放ったショットが隣のホールへ飛んだり、
前の組に打ち込んでしまった場合は、大きな声で「ファー」と言いましょう。

これは他のプレーヤーの危険を回避する上でとても重要なことですので、
必ず実践してください。(規則1.2a)

4月9日(土)
セカンドショットがティーアップされた状態解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

2019年三菱電機レディスの試合で起こった珍事です。

17番パー4で選手が放ったティーショットはフェアウェーに真っ直ぐ飛んでいきました。
このセカンド地点からパッティンググリーンまでは池越えとなっており、
その池のすぐ手前はギャラリーが歩くためのクロスウェーが設けられていました。

このクロスウェーは地面に這わせたロープによって示され、
ティーを使って固定されていました。

通常、ほとんどの球は、このクロスウェーの20ヤード手前で止まり、
そこからセカンドショットが打たれるのですが、
この選手の球は、池手前のクロスウェーまで転がっていき、
偶然にも、ロープを這わせるためのティーの上に乗ったのです。

まさにセカンド地点でティーアップされた状態でした。

そこで処置の確認のために競技委員が呼ばれたのですが、
この場合、プレーヤーはあるがままの状態で打つことができるので、
本人が望めばティーアップされた状態でセカンドショットをプレーすることが出来ます。

もう1つの選択肢としては、動かせる障害物の上に球が乗っているので、
罰なしで球を拾い上げ、ティーを取り除き、
球のあった真下の基点からホールに近づかない1クラブレングス以内に
球をドロップすることが出来ます。


実際、この選手は球をドロップすることを選んでプレーを続けました。

(規則15.2a)

4月16日(土)
「教えて!Nory」ボールのラインマーカーに関するルール解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

【質問】

私はゴルフボールに、赤道を一周するようにラインマーカーの入れているのですが、
あるプロの方から「その入れ方はルール違反だよ」と指摘されました。

球の動きに影響を与えるようなものではないと思うので、違反ではないようにも思えます。
ラインの入れ方にはルールがあるのか、教えてください。よろしくお願いいたします。



【解説】

ご質問有難うございます。

球にラインマーカーの入れ方は自由で、
どのように書き入れても違反にはなりません。


ご指摘のとおり、球の動きに影響を与えないので
規則では違反になるとは書いてありません。

また、このラインマーカーをパッティンググリーン上などで、
プレーの線を示す目的で使用することも規則では問題ありません。


実際、多くのプロも球のラインを特定の方向に合わせてリプレースしてます。

それなので、球には自分の入れたいようにラインを引いてください。
識別マークとしても役立つと思います。

(規則6.3a、規則7.2、解釈14.2c/1)

4月23日(土)
間違ったティーイングエリアからプレーした場合解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

2021年12月バハマで開催されたHero World Challengeの最終日。

ジョーダン・スピースとヘンリック・ステンソンは9番ホールをプレーするために、
9番ホールのティーイングエリアからティーショットしたと思い、
フェアウェーを歩いていたら、競技委員に呼び止められ、
実は間違えて17番ホールのティーイングエリアからプレーしていたことが判明。

二人とも、2罰打を課されたうえで、
9番ホールのティーイングエリアから正しくプレーをし直しました。

この滅多にない間違いが何故起こったかと言いますと、
前日までこの17番ホールのティーイングエリアは
9番ティーとして使用されており、最終日だけ変更されたのです。


そして実際の最終日の9番ティーは、
17番ティーよりも20ヤード程左前に設けられていました。

この変更に関する情報は、選手ロッカー内に掲載され、
各ホールにもしっかりホール番号が標示されていましたが、
どうやらその組のツーサムとその帯同キャディーらは
皆で見落としてしまったようです。

今回の裁定は2罰打で済みましたが、仮にプレーヤーがこの間違いに気づかずにホールアウトし、
次のホールでティーショットをプレーした時点で、実は失格になってしまいます。

そうならないために、たとえ慣れているコースであっても、
プレーするホール番号を確認するとよいでしょう。


(規則6.1b(2))

4月30日(土)
「教えて!Nory」スライド可能なウェイトに関するルール解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

【質問】

道具の変化によって以前では無かったルールなど新たな判断が必要になってきました。
JLPGAでは昨年開幕戦で弾道測定器のマークをフェースに貼っていた選手が
自己申告で失格になったことが記憶に新しいです。

今回教えていただきたいのはキャロウェイ、テーラーメイド、
そしてヤマハのRMXドライバーヘッドソールにも装備されているスライド可能なウェイトについてです。

先日競技会でドライバーのウェイトが緩んで
カチャカチャとレールに沿って動いていました。

鉛を貼って自然に剥がれた場合はそのままにしていましたが、
このウェイトに関しては元の状態に戻すため元の位置で締め直すことは可能でしょうか。

また逆に緩んで動いている状態でプレーをするとペナルティとなるのでしょうか。


【解説】

ご質問有難うございます。
クラブのウェイトがプレー中に緩んでしまった場合、2つのことができます。

1つは、緩んでいる状態でそのままプレーすること。
もう1つは、元の状態に締め直すことです。

注意して頂きたいことは、元の状態に締め直すというのは、
それ以外の位置にウェイトをずらすことはできません。

あくまで、スタートホールでティーショットを
プレーした時の状態に復元するように努めなければなりません。


もし緩んだ際にウェイトを他の位置にずらしたりしますと、
クラブの性能特性を故意に変えたとみなされ、
そのクラブでプレーした場合は失格となります。

質問者様の仰る通り、
昨年の開幕戦ではクラブ違反によって失格が出てしまいました。

例年、開幕戦では多くの選手が新しいクラブを試したり、
新たにクラブを契約したりと、クラブに関する質問やルーリングが予想されます。


それに伴い、競技委員もクラブに関する規則を読み直して準備します。
クラブ規則はオフィシャルガイドに記載されておらず、別冊で100頁にも及びます。

クラブの構造を含めて全てを理解するのは難しいので、
規則に関連する内容だけにとどめますが、
クラブメーカーさんはこれらを理解した上で製造や調整をしているので、
彼らに頼る部分はとても大きいです。

(規則4.1a(2)と(3))

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