- 12月4日(土)
- 「教えて!Nory」パッティンググリーン上で球が動いたときの処置について解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
タケさん、おはようございます。いつも楽しい放送をありがとうございます。
ルールザワールドは、プロの競技委員の方に質問できる大変貴重な機会なので嬉しいです。
さて、10月23日のZOZOチャンピオンシップ3日目のこと。
松山選手がグリーン上でマークした後に
ボールが動いたため元の位置に戻してパットをしました。
テレビ解説の丸山プロもルールに詳しい戸張さんも、
すぐには状況を把握できずルールを確認していました。
偶然にも10月23日の朝、GREEN JACKETのルールザワールドで
阿蘇紀子さんが、ご自分の失格した経験を例に、グリーン上で動いたボールは、
動いた位置から打たなければならないとおっしゃっていました。
19年のルール改正でマークした後に動いたボールは
元の位置に戻すと思うのですが、確認していただけると幸いです。
【解説】
ルールザワールドをご視聴して頂き有難うございます。
またご質問、有難うございます。
「パッティンググリーン上で球が動いたときの処置について」
前回、少し言葉足りずでしたので、この場を借りて改めて説明させて頂きたいと思います。
まずZOZO Championship3日目での松山選手のケースですが、
短いパーパットを打とうとしたら、球が風で動いてしまいました。
その球は、既にグリーン上でマークして拾い上げてリプレースしていたので、
松山選手は風で動いた球を元の位置にリプレースしました。
これは正しい処置です。
そしてこれは2019年のルール改定によって、新たに設けられた規則です。
本来、風など自然の力で動いた球は、
動いて止まったところからそのままプレーしなければなりません。
これはグリーン上で拾い上げてリプレースされていない球にも該当します。
例えば、3mのパットを僅かに外した場合、
ホールの近くで球をそのままタップインすることがあります。
このタップインしようとしたときに風で球が動いた場合、
動いて止まったところからパットをしなければなりません。
逆に、タップインする前に、
マークして拾い上げてリプレースした球が風で動いた場合、
その球を元の位置にリプレースしなければなりません。
冬の時期は強風が吹くことが多いので、この違いを覚えておくとよいでしょう。
(規則13.1d、規則9.3)