- 1月10日(土)
- クラブを除外する手続き解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
昨年11月のエリエールレディスオープンはエリエールゴルフクラブ松山で開催されました。
大会の1ラウンド終了後、クラブを除外する手続きを正しく行わなかったために、
アマチュアの叶選手が失格となったことがニュースでも取り上げられました。
叶選手は1番ホールからプレーし、2番ホール終了後に15本のクラブを持ってラウンドをスタートしたことを競技委員に告げました。
立ち会った競技委員は規則4.1c(1)に基づき、そのクラブをプレーから除外することと、
規則4.1bの違反により1番ホールと2番ホールのスコアにそれぞれ2罰打を加えるように告げました。
しかし、その組を担当していたスコアラーさんから詳しく説明を聞くと、
「競技委員要請は2番ホールのプレー中にしていたが、無線が繋がらなかった」と競技委員に告げました。
そこで委員会は、プレーヤーからより詳細を聞こうと18ホール終了後のアテストエリアで事情聴取をすることにしました。
そして分かったのは、叶選手が15本のクラブを持ってプレーしていたことに気付いたのは2番ホールのセカンドショット終了後で、
グリーン周りから打った3打目の後に競技委員を要請したことでした。
そして超過クラブをプレーから除外することなくそのままホールアウトしたのでした。
もしプレーヤーが2番ホール終了後に超過クラブの違反に気づいたのであれば、
合計4罰打の裁定は変わらずでしたが、気づいたのが2番ホールの2打目終了後となると裁定は変わります。
何故なら、規則4.1c(1)の「クラブをプレーから除外するための手続き」は、
次のストロークを行う前にとらなければならず、そうしなかった場合は失格となるからです。
プレーヤーが14本を超えるクラブを持っていて、規則4.1b(1)の「14本のクラブの制限」に違反したことに気付いた場合、
そのプレーヤーは規則4.1c(1)の手続きによって次のストロークを行う前にその超過クラブをプレーから除外しなければなりません。
ここのポイントは、「次のストロークを行う前に」です。
2023年より前の規則では「すぐに」という言葉が使われていましたが、
今はより明確になり、「次のストロークを行う前に」と変わりました。
規則4.1c(1)の違反の罰は重く、正しく行わないと失格になります。
それなので、もし競技のラウンド中に14本を超えるクラブを持ってラウンドをスタートしたことに気付いた場合、
除外するクラブをマーカーかその組の別のプレーヤーに告げる、もしくは他の何らかの明確な行動、
例えば、そのクラブをバッグに逆さまに入れることやゴルフカートの床に置く、別の人にクラブを渡すなどをするようにしましょう。
ルーリング要請をしていたからと言って何でも規則違反から保護されるわけではありません。
競技ゴルフに出場するプレーヤーは、自身を守るためにも絶対に知っておいて欲しいルールです。