- 10月25日(土)
- 「教えて!Nory」解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
久しぶりにメッセージします。
先日、ライの改善の話がありましたが、以前、草むらにボールが隠れているのをボールが見えるところ迄、
手では触れずにアイアンで草刈りして、ボールを打っている某会社の会長さんがいました。
勿論、これはペナルティーになるかと思いますが、一体これは何罰打になるのでしょうか?
過去にはティーイングエリアでデベソを注意したら白のティーマーカーを動かしたこともあります!
兎に角、この会長さんは独自のルールを作るので、一緒にラウンドすると周りは困ってしまいます。
大変なんですよね~!
【解説】
ご質問者様、ご質問有難うございます。
たとえプライベートのゴルフだとしても、このような会長さんとのプレーは大変だとお察しします。
まず1つ目の質問です。
実際の状況を見ていないので明確には答えられませんが、罰なしか2罰打のいずれかになります。
規則7.1aには、「球の捜索において、球を見つけて確認するために合理的な行動をとることができ、
その行動には草、ブッシュ、木の枝、その他の生長または付着している自然物を動かすこと、
曲げること、そのような物を壊すことが含まれます。
ただし、球を見つける、または確認するために合理的な行動をとったが、結果として壊してしまった場合に限ります」
このようにフェアな捜索をした上で、ストロークに影響を及ぼす状態を改善した場合、
その改善がフェアな捜索の結果であれば罰はありません。
しかし、改善がフェアな捜索の為に合理的な限度を超えた行動の結果である場合、規則8.1aの違反に対して2罰打となります。
ご説明にあったように、草むらに隠れている球を見えるところまでアイアンで草刈りしたのであれば、
合理的な限度を超えた行動である可能性は高く、違反と裁定されるでしょう。
2つ目の質問ですが、ティーイングエリアでティーアップした球がティーマーカーより前にあり、
それを注意したらティーマーカー自体を球の前に動かしてティーショットしたということですね。
これは規則6.2b(4)の「ティーイングエリアからプレーするときにティーマーカーを動かすことの制限」に書かれていますが、
プレーヤーがティーイングエリアからストロークをする前にティーマーカーを動かすことによって
ストロークに影響を及ぼす状態を改善した場合、規則8.1aの違反に対して2罰打を受けます。
しかし、このケースでは、プレーヤーはティーアップした場所がティーイングエリアの前にあり、
それを直すために、ティーアップの位置を動かさず、
ティーマーカーを動かすことによってティーイングエリアに球があることにしたならば、
委員会は規則1.2aのゲームの精神に反する重大な非行として失格とすることができます。(詳説6.2b(4)/1)