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QP関雅史のギア分析!第18回・すぐ上達するために知っておきたい5Wの選び方

QP関雅史のギア分析!第18回・すぐ上達するために知っておきたい5Wの選び方

地面から打つクラブで一番長いフェアウェイウッドは、ティアップできるドライバーよりも難しいクラブだ。これを打ちこなすためには、易しいモデルを選ぶことはもちろんだが、セッティングにも工夫を凝らす必要がある。

中間の5Wから練習を始めるのがベター

フェアウェイウッドのセッティングは、まず3W、5Wの2本を抑え、ウッドが好きな人はこれに7W、9Wと足していくのが定番だ。このセッティングで使いこなせればもちろんいいのだが、苦手な番手やほとんど使わない番手があるとしたら、きれいに数字を並べても何の意味もない。

「14本の中で一番難しいクラブが3Wです。最初から3Wを入れる必要はありません。中には3Wをあきらめて4Wと5Wを入れている人もいますが、4Wと5Wは飛距離の差がそれほどないので両方を並べておく意味はあまりありません」

フェアウェイウッドで15~20ヤードの飛距離差を出すにはロフト角で3~4度のピッチが必要。4Wを入れれば、5Wとの差は2度しかないし、次の7Wとは5度くらい開いてしまうのでバランスのとれたセッティングを組めなくなってしまうのだ。そこで、関プロが最初に買って練習すべき1本としてすすめるフェアウェイウッドは5Wだ。

「一般的な3W、4W、5W、7W、9Wのラインアップの中で5Wはちょうど中間の番手です。この1本を練習して振れるようになりミート率が上がってくれば、上の3Wも下の7Wも当たるようになります。最初から3Wを打ちこなそうとしても難しく、下手をするとフェアウェイウッド全部に苦手意識が生まれてしまいます。プロは5Wを抜くケースが多いけれど、アマチュアには5Wは必須のクラブです」

一番難しい3Wが調子のバロメーターになる

打てない3Wは初めから買わないという選択肢も考えられるが、関プロは「使わなくてもぜひ買ってほしい」と訴える。

「たとえ当たらなくても練習器具だと割り切ってください。他の番手は慣れてくればある程度ごまかしが効きますが、3Wを振ればスイングの弱点がすべて明らかになるからです。それに、いつかこのクラブを打ちこなせるようになるという目標を持つのも悪いことではありません」

7Wや9Wを入れるか入れないかは、ウッドとアイアンのどちらが得意かで判断するといい。

「同じロフトでもフェアウェイウッドの方がユーティリティーやアイアンよりも長いので、ゆったりしたリズムで振る人や払い打つのが得意な人に向いています。リズムが速かったり、打ち込む人はアイアン型のクラブが適しています」

かつて3Wをあきらめた人も、これから本格的にフェアウェイウッドを練習する人も、まずは少し易しい5Wから基礎を作ってみてはどうだろう。

構成/吉田宏昭(ゴルフライター)
撮影/鈴木祥

教えてくれた人: 関雅史(せき・まさし)プロ

1974年9月28日生まれ、PGA公認A級インストラクターとクラブフィッターの二足のわらじを履く異色プロ。これまで指導したゴルファーは延べ1万人以上、クラブフィッティングは3000人以上。東京都北区でゴルフスタジオ『ゴルフフィールズ』を主宰する傍ら、雑誌・テレビ等メディアでも活躍中。

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