中井学の「不安に打ち勝つゴルフの法則」第3回~ティショットの緊張は「ワンテーマ」思考で解決!合い言葉は「気にするな」
中井プロに質問!
Q. スタートホールのティショットはかなり緊張します。どうすればいいですか?
ワンテーマに絞って課題をクリア
よく「緊張を解いてリラックスして打ちましょう」といった記述がレッスン本に書かれていますが、それは無理なことです。緊張とリラックスは、すべてを自分でコントロールすることができないからです。
では、練習場でドライバーを手にしたときはリラックスして打てるのに、コースに出るといきなり緊張するのはなぜでしょう。それは、あなた自身がそうさせてしまっているのです。
緊張するゴルファーは、「チョロしたらどうしよう」、「OB打ったらどうしよう」などといった、ネガティブなイメージを抱いています。つまり、自分が失敗して、それを見た同伴者や後続のゴルファーがどう思うのかを考えてしまうからです。そのような「外側を意識している人」は、自分自身で緊張する状態を作り上げてしまっています。
あなたがもしミスショットしても、他の人はなんとも思っていません。実際、前の組のゴルファーがティショットでミスをしても、あなたはボールの行方をそれほど気にしませんよね。そんなものです、どうでもいいと思いませんか。
だから、ナイスショットすることをゴールとして考えない方がいい。もっと「内側を意識する」ことを考えるべきなのです。
いままで練習した中で、「こうしたら調子が良かったな」と思えることだけに集中しましょう。
たとえば、「深呼吸する」とか「スイングのテンポをゆっくりと」とか。ほかにも「目標方向を向いてバックスイングをとる」とか「バックスイングで肩までしっかりクラブを上げる」などといった、ワンテーマだけ決めてティショットすればいいんです。
そのテーマが自分で納得できれば、ショットが多少曲がっても気にならないし、気を取り直して次のショットに集中できるようになります。
次のラウンドでは、ティショットの課題をワンテーマに絞りましょう。そうすれば、後ろにいる人の存在なんて、まったく気にならなくなりますよ。
教えてくれた人 中井学(なかい・がく)さん
JGTOツアープレーヤー/プロコーチ
1972年4月14日生まれ、大阪府出身。14歳からゴルフをはじめ、高校3年生で日本ジュニアに出場。卒業後に渡米し、大学選抜で活躍。97年に帰国し、2003年よりプロコーチとして活躍。15年はプロテストに合格し、16年、17年はJGTO(国内男子ツアー)東建ホームメイトカップに出場。現在はテレビや雑誌等のレッスン企画に携わるほか、東宝調布スポーツパーク(東京都)でレッスンを行っている。
<スタッフクレジット>
撮影/石上彰(gami写真事務所)
撮影協力/東宝調布スポーツパーク(東京都)
中井学の「不安に打ち勝つゴルフの法則」記事一覧
(1) 楽しみで眠れない夜は編 - (2) プレー前は体温を上げろ編 - (3) ティの緊張は気にするな編 - (4) 練習場に傾斜はないから編 - (5) ハーフショットに救われる編 - (6) 長いパットは入らなくて当然編 - (7) ポジティブさでスコア向上編 - (8) 急いでもショットは焦るな編