関浩太郎の「30パットに収めるパッティングテクニック」第4回~「入ること」より「とめられること」!パター選びのコツ
パター選びも方向性より距離感が大事
パッティングテクニックを向上させるためには、「方向性を安定させるよりも、距離感を安定させるほうが大事」だという話をしました。このことはパター選びにも当てはまります。
パターを選ぶ際、皆さんは「カップに入るかどうか」で選んでいると思いますが、実は「止める練習」をしなくちゃいけないんです。
「止める練習」とは何かと言いますと、「あそこに止めるぞ」と狙って、狙ったとおりに止まってくれるかどうかを試す練習です。
パターにも飛ぶパターと飛ばないパターがある
実際にやってみると分かりますが、「あそこに止めるぞ」と狙っても、思ったより行くパターと、思ったより行かないパターがあります。パターにも飛ぶパターと飛ばないパターがあるのです。
原理はかなづちと一緒です。重いかなづちと軽いかなづちでは、同じ力加減で打っても、重いかなづちのほうがクギを強く打つことができますよね。ですから、重いパターが飛ぶパターで、軽いパターが飛ばないパターになります。
また、パターは長いほうが飛びます。短いと飛びません。さらに、重心深度が深いと飛びます。重心深度が浅いと飛びません。
重心深度の話はブレード型パターとマレット型パターを例に出すと分かりやすいと思います。ブレード型は当たるところに対してオシリが短く、重心深度が浅いので飛ばないパターです。マレット型はオシリに重い物がついており、重心深度が深いので飛ぶパターです。
ショートするか、オーバーするかでパターを選ぶ
だから本来は、パッティングでショートしやすい人は飛ぶパターを探すべきだし、オーバーしやすい人は飛ばないパターを探すべきなのです。
でも、量販店に行って、練習グリーンがあって、カップがあると、どうしてもカップを狙って打っちゃいますよね。そしてカップに入ると、「これ、入るじゃん!」と買いたくなってしまうのです。
ボクがパター選びの際にアドバイスするのは、「あそこに止めるぞと思って、あそこに止まってくれるパターを買ってきてください」ということです。
そうすればコースに行った時も自分のイメージした強さで打てますから、あとはラインの読みが当たれば入るということになります。
教えてくれた人 関浩太郎(せき・こうたろう)さん
1974年6月10日生まれ、茨城県出身。米国で最新のゴルフ理論を学び、帰国後は有名クラブ職人の下でフィッティング理論とクラフト技術を取得。2005年4月からは東京都目黒区でスイングレッスン、クラブフィッティング、チューンナップ、ショップとゴルフのすべてをサポートする「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/中野義昌
関浩太郎の「30パットに収めるテクニック」記事一覧
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