石井忍の「通勤中&オフィスでできる効果的ゴルフ練習法」第3回~猫背がフォームを歪ませる…仕事中でもカンタン筋トレ!
ハリのある姿勢がハリのあるアドレスにつながる
今の時代、オフィスに着いたらパソコンを立ち上げて、パソコンに向かって仕事をする人が多いと思います。
その際、イスの背もたれに背中をつけて座ると体はラクなのでしょうが、ゴルフのことを考えるのであれば背もたれは使わず、浅く腰かけて背筋を伸ばすようにしてください。
なぜならば、背もたれに背中をつけてイスに座ることに慣れてしまうと、ゴルフのアドレスにとって好ましくない猫背のクセがつきます。
猫背のクセがついてしまった人に、「背中を真っすぐ伸ばしてアドレスしてください」とアドバイスしても、その場ではなかなか直りません。日頃の生活習慣を改善して、姿勢を正していくしかないのです。
心当たりがある人は、今日から座る姿勢を見直してください。
休憩時間には足の上げ下げでゴルフに必要な筋肉を鍛える
また、イスに座った状態でゴルフに必要な筋肉を鍛えるエクササイズもあります。
両足を地面に対して垂直につけた後、片足ずつ交互にグッと上げます。そうすると、足のつけ根と腹筋を繋いでいる腸腰筋を鍛えることができます。
この筋肉は、ゴルフで前傾角度をキープするのに重要な役割を果たしています。腸腰筋を鍛えれば、テークバックからフォロースルーまで前傾姿勢が乱れることがない、再現性の高いスイングを身につけることができます。
パソコンで作業をしながらエクササイズを行うのは難しいと思いますので、休憩時間や気分転換の際に行ってください。
細かい時間を見つけて活用することでゴルフの上達につなげる
実際にやってみると分かりますが、このエクササイズはけっこう疲れますので、そんなに長い時間できるものではありません。昼食後の空き時間や、ちょっとした待ち時間の際に、こまめに行うといいでしょう。
安定したゴルフスイングを身につけるには、インナーマッスルと呼ばれる深層筋を鍛えるのが効果的です。そしてインナーマッスルを鍛えるためには、特定の部位をしっかり動かす動作をゆっくり繰り返します。
スポーツジムに行く時間がなくても、細かい時間を見つけて有効活用すれば、ゴルフの上達につなげることができます。この機会に一日の時間の使い方を、あらためてチェックしてみてください。
教えてくれた人:石井忍(いしい・しのぶ)プロ
1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年にプロ入り。翌年からツアー参戦。2014年に千葉県千葉市にあるゴルフ練習場「ジャパンゴルフスクール」内に「エースゴルフクラブ千葉」を設立。2016年には「エースゴルフクラブ神保町」もオープンし、アマチュア向けのレッスン活動も展開している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/斉藤秀明 撮影協力/エースゴルフクラブ千葉
石井忍の「通勤中&オフィスでできる練習法」記事一覧
(1) 昇り階段を練習場に編 - (2) 駅ホームでスクエア意識編 - (3) 猫背でフォームが歪む編 - (4) 上半身をひねる効果編 - (5) 日々グリップを握る意識編 - (6) 手のローテーション編 - (7) トイレの鏡を使う効果編 - (8) 通勤カバンを使った練習編