関浩太郎の「30パットに収めるパッティングテクニック」第12回~全てのショットは繋がっている…その1打を大切に、常に自己分析を!
返しのパットを打つ可能性があることを想定しておく
5メートル以内のパットは、カップに入れようとしてストロークすることが多いと思います。一方で、入ったと思ったパットが外れた瞬間、「あーっ!」と言いながら外れた後のボールの動きを見ていない人がけっこういます。
これはパットだけでなくドライバーも同じです。曲がった瞬間に「あーっ!」と言いながら目をそらし、その後で「キャディさん、どこ行った?」と聞きます。結局、ロストボールになってしまいます。
ゴルフが上手な人は、ドライバーが曲がった時こそ最後まで見ます。絶対にロストしないように、ボールが落ちてからキックした方向まで、ちゃんと見ておくのです。逆に真っすぐ飛んだ時は見なくても構いません。フェアウェイの真ん中に行けばボールがあるからです。
カップを過ぎてから止まるまでのラインを見ておく
だからパットに関しても、外れた時に「あーっ!」と言いながら目をそむけている場合ではないんです。外れてカップを通り過ぎた瞬間から、ボールが止まるまでのラインを、しっかりと目に焼きつけておいてください。
外れた後にボールのところへ回り込んでから、「今度はどういうラインだ」なんて言っている人がいますが、「さっき見ていれば分かるでしょ」という話です。
パットに限らず、すべてのゲームはつながっている
パットに限らず、ゴルフというゲームはすべてのショットがつながっています。ゴルフが上手な人は、常に次のショットを想定してゲームを組み立てていきますが、ゴルフがなかなか上達しない人は、目の前のショットに一喜一憂してしまいます。
そういう人は、5メートルのバーディパットをじっくり狙った次のホールで、50センチのボギーパットを雑に打って外したりします。でも、5メートルのバーディパットも50センチのボギーパットも同じ1打なのです。
プロゴルファーのプレーを見ていると、長いバーディパットが決まってもあっさりしていますが、短いパーパットを決めてガッツポーズをしたりします。それは、18ホールのつながりの中で大事なパットであることが分かっているからです。
そのようにゴルフをとらえることができるようになれば、パットを含めたゴルフ全般が向上していくはずです。
教えてくれた人:関浩太郎(せき・こうたろう)さん
1974年6月10日生まれ、茨城県出身。米国で最新のゴルフ理論を学び、帰国後は有名クラブ職人の下でフィッティング理論とクラフト技術を取得。2005年4月からは東京都目黒区でスイングレッスン、クラブフィッティング、チューンナップ、ショップとゴルフのすべてをサポートする「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/中野義昌
関浩太郎の「30パットに収めるテクニック」記事一覧
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