関浩太郎の「30パットに収めるパッティングテクニック」第8回~視点のラインとストロークラインを重ね、ミドルパットを精度向上
入れたいパットを入れるためのセットアップとは?
2~5メートルのミドルパットは、ロングパットやショートパットに比べて難易度がダントツに高いという話をしました。ただ、そうは言ってもこれくらいの距離は、やっぱりカップインを狙いたいですよね。
そのために大事なのは、目と目を結んだラインとストロークラインを重ねることです。ボクは目と目を結んだラインのことを「アイズライン」と呼んでいます。このアイズラインをストロークラインと重ねるのです。
これがなぜ大事かというと、アイズラインが傾いていると体の動きに影響するからです。三半規管が傾いていると、体の動きもそれに反応します。右に傾いていたら右に振りたくなり、左に傾いていたら左に振りたくなってしまいます。
鏡の上に定規で線を引いてアイズラインをチェック
証明写真を撮影する際、なぜか顔が右に傾いたり左に傾いたりしますよね。人間の顔って、実はけっこう傾いています。この傾きを修正し、アイズラインをしっかり合わせることで、肩のライン、腰のライン、ストロークラインが一致しやすくなります。
ボクがオススメするチェック方法は、100円ショップなどで打っている鏡を買ってきて、定規を使い、マジックで真っすぐな線を引き、その鏡を床に置いて、自分の目を映しながら素振りをすることです。
アイズラインが真っすぐに保てれば方向性が安定する
実際にやってみると分かりますが、構えた時点でもけっこうズレていますし、ストローク中もズレてしまいます。ストローク中もズレないようにするためには、ボールの行方を追いかける時の顔の傾き方が今までと変わってくるのがわかるはずです。
これができるようになると、方向性がすごく安定してきます。
パッティングを安定させるためには、距離感を安定させることが圧倒的に大事ですが、ミドルパットやショートパットに関しては方向性を安定させる必要も出てきます。
方向性を安定させるためには「アドレス3原則」があります。アイズラインを合わせるというのは、3原則の1つ目になります。残り2つは次回以降にご説明しますね。
教えてくれた人:関浩太郎(せき・こうたろう)さん
1974年6月10日生まれ、茨城県出身。米国で最新のゴルフ理論を学び、帰国後は有名クラブ職人の下でフィッティング理論とクラフト技術を取得。2005年4月からは東京都目黒区でスイングレッスン、クラブフィッティング、チューンナップ、ショップとゴルフのすべてをサポートする「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/中野義昌
関浩太郎の「30パットに収めるテクニック」記事一覧
(1) 練習するならロングとショート編 - (2) 1分間85拍が精度を上げる編 - (3) ストロークな適正な幅とは編 - (4) 入るより停めることが大事編 - (5) 上りと下りの曲がり幅編 - (6) ショートパットの苦手意識編 - (7) ロングパットのセットアップ術編 - (8) ミドルパット精度向上編 - (9) 顔と地面を平行にする編 - (10) アドレス3原則とは編 - (11) パットを安定させる屋内練習編 - (12) 全てのショットは繋がっている編