ジュン羽生が答える!第11回・一発で脱出できるバンカーショットの打ち方

ジュン羽生が答える!第11回・一発で脱出できるバンカーショットの打ち方

普段はあまり練習できないバンカーショット。練習でばっちりでも、ゴルフ場に行ってみると、バンカーにつかまって困った経験がある人も多いはず。一発で脱出できないと、バンカー恐怖症になってしまい、ますます苦手意識が強くなるのがバンカーショットです。

過去の成績からミスター29の異名を持ち、数々のゴルフスクールを経営する羽生淳一プロは言います。

「みなさんバンカーショットが嫌いと言いますが、僕はバンカーショットが一番簡単だと思っています」。ではその理由をじっくりと聞いてみましょう。

バンカー脱出の近道は2つのポイントを抑えること

バンカーは構え方(クラブフェースの開き方)と打つポイント(スイング時にヘッドを入れるポイント)が、通常のショットと違うだけです。

つまり、フェースの開き方と、ヘッドを入れるポイントがわかれば、バンカーを簡単に脱出できるのです。

「フェースを開く」の勘違い

まず、理解してほしいのは、ゴルフクラブの「フェースを開く」を正しく理解していないゴルファーが非常に多いこと。

バンカーの打ち方をゴルフ雑誌でチェックすると、「クラブのフェースを開け」と書いてあると思います。多くのゴルファーは、「フェースを開いて」と言われたら、こうやりがち(写真を参照してください)。

普通にアプローチするように、ボールは右足寄り、ハンドファーストにアドレスし、ただフェースを開くだけになります。この構えはボールを直接打つには適していますが、バンカーショットには向きません。

なぜなら、バンカーショットは直接ボールを打ってはいけないからです。(これについては後で詳しく説明します)

バンカー脱出の近道 (1) 正しいフェースの開き方の手順

バンカー脱出の第一歩である正しいフェースの開き方を身に付けてもらうため、バンカーショットの正しい構え方を、順を追って説明しましょう!

1.まずは普通のアプローチのように、フェースを開かず構えます。
2.そこから、グリップエンドを右の股関節のあたりに持っていきます。

するとフェースは上から見ると自然と上を向いています。先ほどのフェースの開きとは異なることがわかりますか?

そしてその位置のままスタンスを取ります。

写真ではわかりにくいと思いますので、クラブのソールを活かせるフェースの開き方を動画で説明しましょう。

この、バンカーでの正しいフェースの開き方をマスターすることが、上達への近道でもありますので、是非覚えてください。

バンカー脱出の近道 (2) 直接ボールを打たない

バンカーではボールを直接打ちません。ゴルフボールの手前の砂にクラブヘッドを入れて、砂を飛ばして、砂ごとボールを脱出させるのです。

ですから、バンカーでは、ボールの手前をダフっていれば、それだけで脱出できるのです。

ダフることが大切ですから、ボールの位置は、通常の位置よりも左に置きます。また、クラブのソールを積極的に使っていく必要がありますから、ハンドファーストではなく、グリップ位置よりもヘッドが先に出ているヘッドファーストに構えます。

サンドウエッジの歯から入るとヘッドは砂の中に入っていき、砂を飛ばすことができません。写真のように角度をつけてヘッドを入れれば、うまく砂を飛ばすことができるはずです。さらにこの角度で、飛ばす砂の量を調整することができます。距離を調整したい場合には、この角度を調整していくイメージです。

バンカーでは、しっかりクラブを振っていくスイングになりますから、ややオープンスタンスでどっしり構えることも大切です。

バンカーショットはこの構えが出来るか出来ないかが成功に鍵を握っていると言っても過言ではありません。フェースを正しく開いていれば、しっかりスイングしてもボールは上に飛んでいくでしょう。

「飛ばさないようフェースを正しく開いて、しっかり勇気を持って振る」。これで確実にバンカーを脱出することができます。

誰も教えてくれなかったバンカーの極意とは

バンカーは通常のショットと違う点が数多くあります。その違いを理解した上で、バンカーショットの極意をマスターしてみてください。

これでグリーン周りのバンカーへの恐怖心もなくなり、スコアも縮まること間違いなしです!

通常のショットとバンカーショットの違い

バンカーの構え方がわかったら、あとは打ち方のポイントです。以下の4点がバンカーショットの大切なポイントです。

 ダフらないといけないので、ボールは左において下さい(左足の前ぐらい)
 ダフらないといけないので、手首は使ってもかまいません
 ダフらないといけないので、力んで振りましょう
 ダフらないといけないので、グリップはしっかりと握りましょう

要は、うまくダフって欲しいのです。通常のショットではダフるのはNGですが、バンカーではOK! ダフることで砂を爆発させることができれば、バンカーからの脱出は簡単です。

砂を爆発させる(エクスプロージョンの)極意は重心の位置

ダフることを前提に、バンカーショットを成功させる極意を教えましょう。
それは重心の位置です。まずスタンスは広めにしてください。膝を曲げて重心位置を下げます。そして踵に体重を持ってきて、踵重心にします。

爪先重心にすると、ヘッドがまっすぐ動かしやすいですが、踵重心にすると、ヘッドが円に振りやすくなり、自然とアウトサイドイン気味に振ることができ、砂を爆発させやすくなります。

アプローチとの違いを動画で説明しますのでチェックしてみて下さい。

フェアウェイバンカーはどうすればいい?

今回はガードバンカーのことを中心に説明してきました。最後に、フェアウェイバンカーからの脱出について補足しておきましょう。

アゴが高く、高さを出す必要があるフェアウェイバンカーは、ガードバンカーと同じ脱出方法でまずは脱出を目標にしてください。

アゴが低いフェアウェイバンカーの場合は、以下の4つを意識してください。

・ クラブを1cm短く握る
・ ボール半個分、右足寄りに置く
・ 1番手飛ぶクラブを持つ(脱出できる番手であること)
・ ハーフトップを打つつもりでしっかりとスイングする

ガードバンカーではダフリを意識したスイングと言いましたが、アゴが低いフェアウェイバンカーではトップを意識してスイングしてみてください。

大切なのは、飛距離だけで番手を選ばないこと。まずは脱出することが大切です。くれぐれも無理をしないで下さい。

バンカーが好きになる!羽生プロがコッソリ教えるコツ

バンカーショットは苦手意識を持ってしまうと、ドンドン苦手になってしまう傾向があります。飛びすぎたり、飛ばなかったりと、力加減が難しく感じるからです。

しかし今回こちらでお教えした構え方で、ボールを直接打たなければ、飛びすぎることは絶対ありません。飛ばない構えを作って、しっかり振ることができれば確実に脱出できます。

バンカーが苦手な人は、まずは一発で出すことに集中しましょう。確実に出すことができるようになれば、力加減がコントロールできるようになります。

バンカーでいちばん大切なのは、勇気を持って砂を打つことです。気合で砂を爆発させて下さい。

教えてくれた人: 羽生淳一プロ

1984年生まれ、茨城県出身。サンクチュアリゴルフスクール代表、JGTOツアープロ。

取材協力・ライター:T島

1963年生まれ、広島県出身。中古ショップ運営会社でゴルフ部門の店舗運営責任者を務め、2008年からマーク金井氏の主宰するゴルフスタジオ「アナライズ」に参加。毎日更新のブログ「アナライズT島の商売してまっせ~ vol.3」がコアゴルファーに人気。最新クラブのスペックから歴史的名器まで造詣が深いゴルフライター。ベストスコア68。

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