石井忍の「家の中でできる効果的ゴルフ練習法」第10回~振り子打ちがパッティングの理想!アンカリング素振りで身体に叩き込め!
振り子のように打つのがパッティングの理想
パッティング練習はボールが真っすぐに転がるかどうか、カップに入るかどうかに気を取られてしまいがちですが、それよりもフォームをチェックすることの方がはるかに大事です。
真っすぐに振りやすいアドレスを作ったら、今度は真っすぐに打てるストロークを身につけてください。
私が理想としているパッティングストロークは、振り子のように打つことです。しっかりとした支点があり、支点を中心に左右対称で同じ速さでストロークできれば、常に同じ転がりの球を打つことができます。
胸元と手元の位置関係が崩れないようにストローク
実際のパッティングストロークは、振り子のように支点から吊されて、重力の作用により揺れを繰り返すという単純な動きではありません。
それではパッティングストロークで振り子のように打つためにはどうしたらいいかと言うと、まず、首のツケ根の後ろ側あたりを支点にして、ここを動かさないようにします。
そして、首のツケ根、両肩、両ヒジ、手元で作る六角形が崩れないようにストロークします。ヒジの角度が変わったり、手元の角度が変わったりしないように注意してください。
グリップをおなかにつけると理想の動きが体感できる
六角形が崩れないようにストロークできているかどうかを、自分自身でチェックするのは難しいです。そんな時はパターを短く持ち、グリップエンドをおなかにつけたまま振ってみてください。
グリップエンドをおなかにつけることをアンカリングと言いますが、このようなストローク方法は2016年から禁止されました。禁止されたということは、安定したストロークを行うために効果が高いと、ゴルフのルールを決める人たちが判断したわけです。そしてゴルフの面白さを維持するために、これを認めるべきではないと禁止したのです。
ですから実際にアンカリングして打つのはルール違反ですが、形が崩れない動きを体感するために素振りで行うのはまったく問題ありません。
アンカリングした素振りで形が崩れない動きを身につけ、それと同じ感覚でストロークできるように練習してみてください。
教えてくれた人:石井忍(いしい・しのぶ)プロ
1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年にプロ入り。翌年からツアー参戦。2014年に千葉県千葉市にあるゴルフ練習場「ジャパンゴルフスクール」内に「エースゴルフクラブ千葉」を設立。2016年には「エースゴルフクラブ神保町」もオープンし、アマチュア向けのレッスン活動も展開している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/高木克宗 撮影協力/エースゴルフクラブ千葉
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