石井忍の「家の中でできる効果的ゴルフ練習法」第3回~大きな飛距離を生み出す「左ヒザを伸ばして振る」練習
飛ばしにはインパクト直前に左ヒザを伸ばす練習が効果的
現代のトッププロの多くが、インパクト直前に左ヒザをピンと伸ばし、それと連動して体を素早く回転させることで大きな飛距離を生み出すスイングをしています。
しかしながら、アマチュアでこのような動きができている人はほとんどいません。その理由は、目標方向に対する意識が強過ぎるからでしょう。
インパクト直前に左ヒザを伸ばすと、クラブが地面に向かってビュンと加速してきます。ところが多くのアマチュアは、目標方向への体重移動の意識が強いのか、左ヒザが曲がったままクルッと回るスイングになっているので、クラブが地面に向かうのではなく、前方に流れてしまうのです。
肩と腰の捻転差をしっかり作ることがポイント
この動きを身につけるためには、ハーフスイングのトップから、左ヒザを伸ばして振る練習を行うのが効果的です。速いスピードで振る必要はありません。左ヒザが伸びるタイミングと、クラブを振るタイミングを連動させることが大事です。
ポイントは、バックスイングで肩をしっかりと回転させて、肩と腰の捻転差を作ることです。この捻転差ができていないと、ボールに強い力を伝えることができません。
クラブを持った状態で捻転差を作ろうとすると、家の中の物に当たる恐れがある人は、クラブを持たないシャドースイングで構いませんので、インパクト直前に左ヒザを伸ばすことと、その動きと連動して腕を振ることだけに注力してください。
左ヒザを伸ばすとフィニッシュのバランスが良くなる
インパクト直前で左ヒザがピンと伸びると、そのまま左足が伸びて立つことになりますから、バランスがいいフィニッシュになります。
フィニッシュのバランスがいいということは、スイングのバランスがいいということです。クラブヘッドが加速して飛距離が出るうえ、バランスがいいスイングで真っすぐ飛ぶようになります。
実際にボールを打つ練習だと、ボールの行方ばかり気になってしまいますが、スイング中の体の動きだけに注目することで本当に必要な体の動きをしっかりと感じることができるようになります。家の中での練習のメリットといえますね。
教えてくれた人 石井忍(いしい・しのぶ)プロ
1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年にプロ入り。翌年からツアー参戦。2014年に千葉県千葉市にあるゴルフ練習場「ジャパンゴルフスクール」内に「エースゴルフクラブ千葉」を設立。2016年には「エースゴルフクラブ神保町」もオープンし、アマチュア向けのレッスン活動も展開している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/小板直樹 撮影協力/エースゴルフクラブ千葉
石井忍の「家の中でできる練習法」記事一覧
(1) スイング軸チェック編 - (2) 正しいフォロースルー編 - (3) 左ヒザを伸ばして打つ編 - (4) ショートアプローチを鍛える編 - (5) フェースをかぶせ打ち編 - (6) ピンポン玉で安全に編 - (7) インサイドに上げるクセ編 - (8) 手首の角度を変えない編 - (9) パットフォーム見直し編 - (10) 振り子練習編 - (11) ストロークをシステム化編 - (12) 連続カップイン練習編