手首固定片手打ちでアプローチのミート率を上げる

私は、ゴルフのスコアメークでショートゲームが最も大事だと考えています。

そして、ショートゲームを磨くためには、まずショートアプローチのミート率を上げる必要があります。ショートアプローチさえもしっかりミートできていない状態では、ショートゲームがうまくいくはずがありません。

アマチュアの方がショートアプローチでしっかりミートできていない原因は、左手首の角度が変わってしまうことです。左手首の角度が変わると、出だしからボールがばらつきます。左手首の角度を保ったまま打つことができれば、入射角やインパクト時のロフト角が一定になり、ミート率が上がります。

左手１本でクラブを握り、右手の指２本を挟んで打つ

左手首の角度を保ったまま打つ感覚を養うには、次のようなドリルが効果的です。

まず左手１本でクラブを握り、左手とグリップの間に右手の人差し指と中指の２本を挟みます。使用するクラブはアプローチウェッジかピッチングウェッジがいいと思います。そして、右手の指がグリップから離れないようにボールを打ちます。

ボールを打つ距離は、１ヤード（91.44センチメートル）でＯＫです。それ以上打つと、家の人に怒られる事態を招く可能性があります（笑）。

手首とグリップの間隔が変わらなければ、右手の指がグリップから離れないはずです。ボールに当てることを気にするよりも、左手首の角度が変わらないことをチェックしながら、家の中でやってみてください。

入射角が一定になれば、距離と方向が安定する

最初はうまく打つことができないかもしれませんが、慣れてくれば入射角とインパクト時のロフト角が一定になり、距離と方向も安定するはずです。

左手首の角度が変わらず、ボールが毎回、クラブフェースの同じ位置に当たる感覚を養うことができれば、ショートゲームの精度が格段に向上することは間違いありません。

教えてくれた人　石井忍（いしい・しのぶ）プロ

1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年にプロ入り。翌年からツアー参戦。2014年に千葉県千葉市にあるゴルフ練習場「ジャパンゴルフスクール」内に「エースゴルフクラブ千葉」を設立。2016年には「エースゴルフクラブ神保町」もオープンし、アマチュア向けのレッスン活動も展開している。
構成／保井友秀（ゴルフライター）　撮影／小板直樹　撮影協力／エースゴルフクラブ千葉

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