QP関雅史のギア分析!第6回・ユーティリティーはヘッド形状で選べば即戦力になる

QP関雅史のギア分析!第6回・ユーティリティーはヘッド形状で選べば即戦力になる

グリーンまで残り170~200ヤード。そんな状況で使うために、難しいロングアイアンの代わりに、いわばお助けクラブとして登場したのがユーティリティーだ。

その役割を考えれば、自分にとってできるだけやさしく打てるモデルを選ぶべきだろう。しかし、ひとくちにユーティリティーといっても形状もいろいろ……。

いったいどう選べば本当にお助けクラブになるのか。関プロがずばり解決してくれる。

フェースプログレッションとシャフトをチェック!

ユーティリティーは、大きくアイアンタイプとウッドタイプの2つに分けられる。見た目どおりであればいいのだが、実際は少しややこしいので注意が必要だ。

「まず見た目がアイアンに近いものはアイアンタイプで間違いありません。しかし、見た目がウッドに近いものがすべてウッドタイプかといえば、そうとは限りません」

一見してウッドタイプのようでも機能的にはアイアンタイプのユーティリティーがあるというのだ。その見分け方を教えてもらった。

「アイアンタイプとウッドタイプの決定的な違いはフェースプログレッションです。フェースプログレッションとはシャフトの中心とリーディングエッジの距離のことです。かまえてみて、リーディングエッジが引っ込んで見えるものはフェースプログレッションが小さいアイアンタイプ。リーディングエッジが出っ張っているものはフェースプログレッションが大きく、ウッドタイプに分類されます。したがってウッドでのように厚みのあるヘッドでもリーディングエッジが引っ込んでいるものはアイアンタイプということになります」

ユーティリティーのタイプをシャフトで見分ける方法もある。

「アイアンタイプにはアイアン用のシャフト、ウッドタイプにはウッド用のシャフトが組み合わされています。たいていはシャフトのモデル名で判断できますが、オリジナルシャフトなど判断がつきにくい場合はチップ(先端)側の太さを見ます。シャフトのチップの太さには2種類あって、アイアン用は9.5ミリ、ウッド用は一部の例外を除いて9ミリと決まっています。何本か見比べると太さの違いは誰にでもわかります」

スイングに合わせる方法と弾道で選ぶ方法がある

では、どちらのタイプを選んだらいいのだろう。結果をすぐに出したければ、自分のスイングに合わせるべきだ。

「目安になるのは得意クラブです。自分はアイアンが得意なのか、それともウッドが得意なのかで、選ぶべきユーティリティーのタイプがほぼ決まってきます。アイアンタイプは打ち込んでも抜けのいい形状で、シャフトもそれに見合ったものがついているので、力のある男性やダウンブローで打つ人に向いています。一方、ウッドタイプはソールが滑って払い打ちがしやすいので、女性やシニアのほか、アイアンも払って打つ人に合います」

単なるお助け用クラブとしてではなく、グリーンやピンを狙うクラブとしてユーティリティーを積極的に活用したい人は弾道で選ぼう。

「アイアンタイプはやや低めのライナー性の弾道になるので、ラインを出して打っていきたい方向性重視のプレーヤーに適しています。ウッドタイプは、重心が深く、ボールも左に置けるので球が上がりやすくなっています。したがって球の高さでグリーンに止めたい人におすすめします」

もちろん、番手によってウッドタイプとアイアンタイプを使い分けるのもありだろう。自分が打ちやすく、イメージどおりの弾道を打てる1本を見つけて、長いホールでも積極的にパーオンを狙っていこう。

構成/吉田宏昭(ゴルフライター) 撮影/鈴木祥
撮影協力/ゴルフフィールズ

教えてくれた人: 関雅史(せき・まさし)プロ

1974年9月28日生まれ、PGA公認A級インストラクターとクラブフィッターの二足のわらじを履く異色プロ。これまで指導したゴルファーは延べ1万人以上、クラブフィッティングは3000人以上。東京都北区でゴルフスタジオ『ゴルフフィールズ』を主宰する傍ら、雑誌・テレビ等メディアでも活躍中。

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