関浩太郎の「30パットに収めるパッティングテクニック」第11回~あらゆるパットを安定させる「50センチ壁打ち」屋内練習法!
ショートパットの練習にカップのサイズは大き過ぎる
ロングパットをカップまで50センチの距離に寄せることができたとします。この距離はできれば百発百中で入れたいですよね。マークしてラインを読み直したりすると、神経をすり減らしますから、「お先です」と入れたいところです。
そこで、50センチの距離からカップに何回も入れる練習をします。そうすると、カップは大きいですから、あれもこれも入ってしまいます。
ただ、ショートパットにおいてもストレートラインというのはほとんどありません。右か左か、どちらかに曲がります。だから、練習でカップの右端から入った場合、スライスラインなら外れる可能性があるということです。
また、プロゴルファーでも短いパットを外すことがあるというのは、技術的なミスではありません。ラインの読みが外れているんです。選手とキャディが一生懸命にグリーンの傾斜を読んでも、読みが当たるかどうかは分からないわけです。
では、どうすればいいか。
カップのど真ん中に打つことができれば、多少のフックでもスライスでもカップの中に入ってくれます。
ショートパットの上達に効果的な「50センチ壁打ちドリル」
カップのど真ん中に打つために効果的な練習は「50センチ壁打ちドリル」です。
家の柱などに1本の線を書き、そこに当てる練習をします。50センチのパットの練習ですから、至近距離で構いません。
線に当てる練習をしていると、多少のズレも目で見てはっきり分かります。しっかりと線に当てることができるようになれば、50センチの距離をラインも読まずに「お先です」と打てるようになります。
ショートパットが安定するとミドルパットも安定する
そしてショートパットの方向性が安定すると、実はミドルパットやロングパットの方向性も安定します。皆さん、5メートルや10メートルのパットを打つ際、50センチ先のスパット(目印)を見つけて、そこに向かってパットしますよね。
50センチ先で1センチずれたら、5メートル先では10センチくらいずれてしまいます。50センチの先のスパットであれば、1ミリ単位で正確に通さない限り、5メートルのパットなんて入らないわけです。
50センチ壁打ちドリルは、そのようなトレーニングにもなります。一石二鳥の練習になりますから、ぜひやってみてください。
教えてくれた人:関浩太郎(せき・こうたろう)さん
1974年6月10日生まれ、茨城県出身。米国で最新のゴルフ理論を学び、帰国後は有名クラブ職人の下でフィッティング理論とクラフト技術を取得。2005年4月からは東京都目黒区でスイングレッスン、クラブフィッティング、チューンナップ、ショップとゴルフのすべてをサポートする「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/中野義昌
関浩太郎の「30パットに収めるテクニック」記事一覧
(1) 練習するならロングとショート編 - (2) 1分間85拍が精度を上げる編 - (3) ストロークな適正な幅とは編 - (4) 入るより停めることが大事編 - (5) 上りと下りの曲がり幅編 - (6) ショートパットの苦手意識編 - (7) ロングパットのセットアップ術編 - (8) ミドルパット精度向上編 - (9) 顔と地面を平行にする編 - (10) アドレス3原則とは編 - (11) パットを安定させる屋内練習編 - (12) 全てのショットは繋がっている編