マーク金井の「超効率的ゴルフ100切り達成法」(第1回)数をこなすのではなく意識を高める練習を!初心者よ、レッスンへ行け!
レッスンに行ってください!
皆さんこんにちは、マーク金井です。普段は主に東京・神田にある私が主宰しているゴルフスタジオ「アナライズ」で、ゴルフクラブの試打やレポートをするゴルフクラブアナリストとして活動しています。
そんなゴルフクラブアナリストである私が今回、このようなレッスン企画を担当した理由は何だと思いますか?
それは「上達できない」と悩んでいるゴルファーの多くが、間違った知識や誤解、それに上達とはほど遠い練習を続けているからなのです。
練習は数をこなすのではなく、意識を高める
自分では「一生懸命練習している」と思っていても、それは自己満足に過ぎません。もし、一生懸命練習すればゴルフが上手くなるというのであれば、ゴルフ歴が長いゴルファーほど、スコアがいいということになります。
しかし、実際はどうでしょう。
一生懸命練習したから大丈夫だ、と勘違いしてしまうと、自分の腕前を過信してしまい、いざコースに出るとスコアが崩れることがあります。「自分にはゴルフの才能がない」と感じた経験は誰にでもあると思いますが、上達しない練習をいくら続けていても、それでは絶対に上手くなりません。
あなたがゴルフを「もっと上手くなりたい!」と思っているのであれば、1回の練習で何百発打つといった数をこなす練習をするのではなく、球数は数十球程度にして、練習するテーマを決めて、そのテーマへの意識を高めることが上達の近道となります。
練習のテーマ、といっても今の段階ではどうすればいいのかと思うでしょう。それはこのあとに説明します。
ここでは私、マーク金井が考えるゴルフに対する考え方や効果的な練習法、そして初心者のためのゴルフクラブの正しい選び方を紹介したいと思います。
ゴルフはトランペットのようなもの
タイトルでいきなり「レッスンに行ってください!」と書くと、マーク金井は荒っぽい言い方をするもんだな、と感じるかも知れません。しかし、ほかのどのスポーツでもなく「ゴルフ」が上手くなりたいのであれば、私はレッスンに行くべきだと思います。
それはなぜだと思いますか。
ゴルフは道具を使うスポーツです。
道具を使うスポーツといえば、テニス、卓球、それに野球などがありますが、テニスや卓球はまったく経験がない人でも、それなりに楽しむことができますし、運動神経がいい人なら、バッティングセンターでバットにボールを当てることもできるでしょう。つまり、ゴルフ以外の道具を使うスポーツは、経験がなくてもある程度何とかなります。
ゴルフが難しいのは、ゴルフクラブの構造そのものにあります。野球のバット、テニスや卓球のラケットは、グリップの軸線上に打点がありますが、ゴルフクラブの打点は軸線上にありません。このことが、ゴルフを難しくしているのです。
そのため、まったく経験がない人にいきなりゴルフクラブを渡しても、最初からちゃんとボールに当てることはできません。
それに、ほとんどの人が空振りします。
野球ならプロの選手でも空振りするので、それほど恥ずかしいとは思いませんが、ゴルフで空振りするのはかなり恥ずかしいですよね。そのことがゴルフに恐怖心を与える原因にもなっているのです。
では、なぜレッスンを受けた方がいいのか。
これらのスポーツを楽器にたとえると分かりやすいでしょう。野球やテニス、卓球などは比較的コツをつかみやすいスポーツなので、ピアノのようにたたけば簡単に音が出せる楽器だといえます。
一方、ゴルフは、トランペットやフルートといった音を出すこと自体が難しい楽器といえます。もし、トランペットをいきなり渡されたら、音を出す要領を知らないとすごく難しく感じますよね。
でもそれは最初だけの話であって、音が出るようになったら、上達していく課程が楽しくなるはずです。ゴルフもそれと同じです。
最初は慣れないゴルフクラブを手にするので難しく感じるかも知れませんが、実はそれを乗り超えると、それほど難しくありません。
だから、ゴルフの上達を目指しているであれば、早いうちにレッスンに行くのがいい、と最初にお伝えしました。もちろん、独学で練習しても構いませんが、それだとかなり遠回りになるし、ある程度のレベルに到達したら伸び悩みします。
上手くなりたいと思っているのであれば、できるだけ早い段階からレッスンを受けるのがいいでしょう。
教えてくれた人 マーク金井(かない)さん
ゴルフクラブアナリスト。ゴルフ誌のほか、テレビやラジオでも活躍中。ハンデ3の腕前と豊富な知識を生かした分かりやすい解説には定評がある。悩めるゴルファーのためにゴルフスタジオ「アナライズ」(東京・神田)を自ら主宰している。近著に「一生役立つゴルフ超思考法」(マイナビ)がある。
取材・構成/清水晃(メディアサンライツ) 撮影/小板直樹