石井忍の「家の中でできる効果的ゴルフ練習法」第11回~ストロークをシステム化して方向性を安定させる方法
ショートパットは距離感よりも正確性が大事
カップまでの距離が短いショートパットでは、距離感よりも狙ったところに真っすぐ打ち出す方向性が大事です。
パッティングで正しいアドレスの姿勢を作り、正しいフォームで打つことは大事ですが、実際にボールが転がる方向を決めるのはパターのフェース向きです。
ボールに当たる瞬間にパターのフェースがターゲットに向いていれば、ボールは真っすぐに転がります。したがって、ストロークの際は、パターのフェース向きをコントロールする必要があり、パターのフェース向きをしっかりコントロールするためには、パターヘッドの動きをコントロールしなければなりません。
最初の15センチを真っすぐ動かすと真っすぐ転がる
パターの特性として、アドレスからテークバックしていく際、ヘッドが手前側に垂れ下がろうとします。
この動きに負けてしまうと、ヘッドがインサイドに上がるので、インパクトからフォロースルーにかけてヘッドがインサイドアウトに動いてしまいます。
ヘッドがインサイドに上がるミスをなくすためには、最初の15センチを真っすぐ動かすことです。15センチというのは、右足の前までというイメージです。
パターマットに線が引いてあるのであれば、それを参考にしてください。線などの目印がなければクラブを2本使い、レールのように置くと、真っすぐ引けたかどうか視覚的に分かりやすくなります。
ストロークをシステム化すると方向性が安定する
ただ、クラブを真っすぐに引くことを意識し過ぎると、今度はヘッドがアウトサイドに上がり過ぎることがあります。ヘッドがアウトサイドに上がると、インパクトからフォロースルーにかけてヘッドがアウトサイドインに動いてしまいますから注意してください。
また、ヘッドの動きばかりに気を取られると、手先でパターの上げ下げをすることにもつながります。アドレスの姿勢にも注意を配り、六角形の形を崩さないようにストロークすることで、パターヘッドが自然と真っすぐに動くのが理想です。
ストロークをシステム化することができると、ショートパットの方向性が格段に安定します。
教えてくれた人:石井忍(いしい・しのぶ)プロ
1974年8月27日生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年にプロ入り。翌年からツアー参戦。2014年に千葉県千葉市にあるゴルフ練習場「ジャパンゴルフスクール」内に「エースゴルフクラブ千葉」を設立。2016年には「エースゴルフクラブ神保町」もオープンし、アマチュア向けのレッスン活動も展開している。
構成/保井友秀(ゴルフライター) 撮影/高木克宗 撮影協力/エースゴルフクラブ千葉
石井忍の「家の中でできる練習法」記事一覧
(1) スイング軸チェック編 - (2) 正しいフォロースルー編 - (3) 左ヒザを伸ばして打つ編 - (4) ショートアプローチを鍛える編 - (5) フェースをかぶせ打ち編 - (6) ピンポン玉で安全に編 - (7) インサイドに上げるクセ編 - (8) 手首の角度を変えない編 - (9) パットフォーム見直し編 - (10) 振り子練習編 - (11) ストロークをシステム化編 - (12) 連続カップイン練習編